ねとげ~たいむ・エキスパート!!
って言うか間違い様が無い、私は使えないけどアナライズには弱点や相手の属性も表示されるらしい。
すると何を思ったのか、ローネさんがレイさんに言って来た。
「あの、レイさん、もう一度調べてもらえますか?」
「what? だからワチキは間違ってないでありんすよ!」
「ええ、勿論……、ただ気になる事があるんです」
「気になる事?」
「ええ、お願いします」
ローネさんは頭を下げた。
目をパチクリさせて数秒沈黙したレイさんだったが、どちらにしろレイさんはターンを終ってしまったのでアナライズは使えなかった。
次のレイさんのターンが来るまで私達は防御に徹する事にした。
まずはレミが防御力を強化するフル・ウォールをかけ、ローネさんが魔法を反射するリフレクトをかけた。これで物理・魔法防御は完璧となった。
すると次はQ・フォックスのターンとなった。両手の刀が消えてなくなると、今度は右手に別の得物が現れた。
緑の長い柄の先端に刀と同じ金色のモフモフの毛皮が取り付けられ、そこから両刃の刃が取り付けられた槍が握られていた。
それを頭上に持ってきてグルグル回すと周囲の風が渦を巻き、竹林が嵐が着たかのように吹き荒れた。
「レイさん、お願いします!」
「分かりました。アナライズッ!」
レイさんは技コマンドを選択する。
すると次の瞬間、レイさんは目を見開いて驚いた。
「バット、そんな……」
「どうしたの?」
「相手のがweak・point……、windになってるでありんす!」
「ええっ?」
「やっぱり……」
ローネさんが言った。
このモンスターは毎ターン弱点の属性が変化すると言う、恐らく持っていた攻撃により変化すると言う。
「でもさっきは雷撃効かなかったですよ〜?」
「そっちは多分武器だと思う」
「武器?」
ローネさんはさらに説明してくる。
一度目の攻撃を跳ね返えしてダメージを食らったのはいわば自分の攻撃だからだ。
二度目から攻撃が通じなかったのは、相手が持っている同じ属性の武器でなければ通じない可能性が高かいと言う。
「じゃあ今回は……、風属性の槍じゃないと通じないって事?」
「ワチキのninja・magicでもダメでありんすか?」
「恐らくね」
ローネさんはうなづいた。
でも参った。風属性の槍なんて持ってない、持ってる風属性の武器はウィンド・レイピアだけだった。
こんな事なら風属性の武器をもっと作っておくべきだった……、そう思った時、私は思い出した。
作品名:ねとげ~たいむ・エキスパート!! 作家名:kazuyuki