小説が読める!投稿できる!小説家(novelist)の小説投稿コミュニティ!

二次創作小説 https://2.novelist.jp/ | 官能小説 https://r18.novelist.jp/
オンライン小説投稿サイト「novelist.jp(ノベリスト・ジェイピー)」

ねとげ~たいむ・エキスパート!!

INDEX|106ページ/139ページ|

次のページ前のページ
 

 画面には剣・槍・斧・槌・短剣の装備を揃えている、さらにナイトになって弓も使えるようになった。
 するとローネさんはいつものような穏やかな顔とは打って変わって猛々しい表情でジッとコマンドを見ていた。
 ローネさんはどちらかと言うとお姉ちゃん達の中じゃ物静かなタイプで、表立った行動はしないものの、裏で頑張るタイプの人だ。
 実際ラクロス部でも選手ではあるが、この人は体力が少なく、運動神経も殆ど皆無な為に庶務的な仕事をしている、さらに練習流派各個人の能力にあったトレーニング方法を考えて教えて回り、試合中も作戦参謀も担っていると言う。
 そのローネさんが言うにはこうだった。
「ちょっと、バランス悪いわね」
「えっ、そうですか?」
「コロナちゃん、1つの属性の武器しか集めてないでしょう」
「まぁ、そうですけど……」
 私はうなづいた。
 私の装備は一通り属性と武器の種類は揃ってはいるが、炎系の武器はレイジング・ソード、水属性は海神の鉾のみとなっている。
 そもそもセンリやショコラさんの魔法や、レイさんの技があればあまり関係は無いはずだった。
 するとそのやり取りを見ていたレミ達が言ってきた。
「それって……、何か悪い事なの?」
「いえ、そう言う訳じゃありません、ただこれらの武器が使えなくなった時を想定してただけです」
「what? 使えなかった時でありんすか?」
 レイさんが尋ねるとローネさんが答えた。
 例えば私がいつも使っている炎属性の剣レイジング・ソード……、今まで戦ってきた中で相性として炎が通じない敵は沢山いたし、斬撃より打撃の方が効果的と言う敵も沢山存在した。
 だけど『レイジング・ソード』と言う武器その物が全く通用しない敵が現れたらと言って来た。
「そんな敵いるの?」
「まぁ、いないとは言い切れないけど……」
「そうなったら〜、どうするんですか〜?」
「その場合はこれですよ」
 するとローネさんは自分の装備コマンドを見せた。
 それを見た瞬間、私達は目が飛び出るかと思った。何しろ全属性の槍・槌・弓・短剣だけでなく、剣・爪・杖・昆・盾など神官職が装備できない物まで用意されていた。
 剣の中には私が持っているレイジング・ソードや、お姉ちゃんが持っているフリーズ・ソードも含まれていた。
 これらの武器を造る素材はお姉ちゃん達と手分けして徹底的に集めて作り上げたのだと言う、特に盗賊職のテリオさんとアルネちゃんが頑張って集めてくれたらしい。
 アルネちゃんは友達が多いので、知り合った友達から様々なアイテムを交換したり貰ったりしたのだった。
「アンタは武器マフィアか?」
「いつでも万全を期する為ですよ、何が起こるか分かりませんから」
 ローネさんは微笑しながら言った。