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ねとげ~たいむ・エキスパート!!

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「本当に大丈夫なの? それ」 
 センリの作戦を聞いた時、私は思わず首を傾げた。
 でも本当に上手くいくかどうか分からなかった。何しろ一瞬でもタイミングが狂えばクエストは失敗だ。
 私の心に不安の二文字がよぎるとエミル達が言って来た。
「大丈夫だよ、アタシ達なら出来るって」
「ま、今までだって何とかなったんだし…… 負けたらそん時はそん時でしょう」
 エミルは楽観的になり、レミも微笑しながらため息を零しながら軽く両肩を上下させると右肩にホーリー・メイスをかけた。
 2人供何だか楽しそうだった。
 そりゃそうだ。何しろこれはゲームだからだ。
 私も思い出した。ゲームは楽しんだ者が勝つ、成功しようが失敗しようが面白い物を全力で面白いと思えればそれで良いんだ。
 私もその気持ちを胸一杯に秘めるとジャイアント・スパイダーを見た。
 するとレミが私に言って来た。
「じゃあ、あのキモい蜘蛛野郎の足止め頼むわよ、パワードっ!」
 私にレミの攻撃力増加魔法がかけられた。
 頭上にその印が輝くとファイア・ソードを構えてジャイアント・スパイダーに突進した。
 かたやジャイアント・スパイダーも黙って攻撃されるつもりは無いらしく、右前足を振り上げると私に向かって振り下ろした。
 私も技コマンドを選択すると大きく振り上げたファイア・ソードの刀身に炎が灯った。
「ストライク・ブレードッ!」
 私の炎の斬撃が炸裂した。
 弱点属性の炎+レミの魔法で強化した私の斬撃はジャイアント・スパイダーの爪を切り裂いた。
 モンスターの爪はさっきと同じく真っ二つに切断されて地面に落ち、紅蓮の炎に包まれた。
『ギェエエッ!』
 怒り狂ったジャイアント・スパイダーはもう片方の足を振り上げて反撃に出た。
 ターンを攻撃で終了した私には防御を選択する事は出来ない、でもスキルを使う事は出来る。
「スキル発動!」
 私はブロック・スキルを使うと盾を構えてジャイアント・スパイダーの攻撃を防いだ。
 このスキルは敵が攻撃して来た時に自分自身を強制的に防御態勢にする事ができる、つまり攻撃と防御を同時に使えるようになる訳だ。
 エミル達の準備が終わるまでは私が頑張るしか無かった。
 勿論私も準備を手伝っている、それはジャイアント・スパイダーの機動力を落とす事だった。
 このモンスターは空高くジャンプして逃げる事が出来る、しかも全て破壊とは行かなくても攻撃に使って来る前足4本全てを破壊してしまえば脱皮して再生するのは間違いない、だから半分だけ破壊する事に決めた。
 次のターンで後ろに回ると後ろ脚を破壊、敵の攻撃は全てブロック・スキルで防御すると言う行動を繰り返した。