遅くない、スタートライン 第5章
「エヘヘ…うん。ま、お姉ちゃんの愛情の一種だから。あ、お兄ちゃんもだからね。あん人は叩かれる瞬間に横に飛ぶんだけど、お姉ちゃんそれ計算済みで、反対の手とか足でお兄ちゃんのオシリ叩いてるよ。お兄ちゃん嫁の舞子さんは、これみてお姉ちゃんに惚れたもん。あ、お兄ちゃんは嫁の舞子さんにケンちゃんって呼ばれてるんだけど、ケンちゃんが言うこと聞かなかったらお姉さんに言いつけていいですか?って結婚式終わった後に言ってた」
「そ、それ怖わぁ。お兄ちゃんは何て反論したの?」
「するワケないじゃん。お姉ちゃんの目の前で舞子さんがお願いしてるんだよ?お姉ちゃんはね!お兄ちゃんにニッコリ笑って、舞子さんにいつでもどうぞ!って言ったから」
「こ、怖すぎる。あぁ…じゃ俺は怒られる運命なんか?」
「かも。って冗談だよ!べーぇ」みぃちゃんは俺にあっかんべーして、舌まで出した。
「み、みぃちゃん!!俺カラかったのか?」
「さっきカラかったでしょ?お返しよ!あ、お姉ちゃんのオシリ叩きはウソじゃないから」
「こ、このぉ…オンナ」俺は左手をワナらせた。
作品名:遅くない、スタートライン 第5章 作家名:楓 美風