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遅くない、スタートライン 第5章

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「うん。言ってくれる方がいいさ。あ…俺も話さなあかんわ。俺もな…実はバツイチで子供いてる。俺は27歳で結婚したんや…俺の前職知ってる?」
「公式サイトで見た…でももう活動はしてないって」
「うん。今は作家やけど、バンド組んで歌ってました。学生時代から文章を書くのは好きやったから、仕事の傍らにチョコチョコ書いて投稿し、本名で投稿してかたらな。その処女作で書いたのが新人賞もうたんや。結婚した相手はその当時付き合ってた女優さんでな、まぁ無理があったんや。お嬢様やってな…俺な実は両親いてないんや。みぃちゃんとこ一緒…親父は海外出張中にテロに巻き込まれてさ、お袋は俺が小さい時に病死した。今の学校長が、親父の大学時代からの親友で、親父が死んだときに俺を引き取ってくれたんだ。だから愛先生とは姉弟同然…ごめん。結婚してたし…俺子供いてるんや。今2歳の男の子で、嫁さんの親が育ててる。親権は嫁さんやけど、再婚しよったんや。で再婚相手と海外におる」

俺の言葉に…みぃちゃんは涙が止まったようだ。
「そうなの…じゃ私の言いたい事と同じと思っていいの?話してくれたってことは」
「だよ。じゃないと…話すもんか。俺達はいい大人30アラサーだし、色んな事があって当然や。でも好きになった相手にはいつも正直でいたいからさ。だから、みぃちゃんも話してくれたんだよね?」
「うん。あきら先生はね…途切れ途切れの声で言ったの。美裕の悪い癖は返事がもらえないとすぐに諦めること、ちゃんと人の話も聞きなさい。聞いてから決めるんだよって。聞いてよかった…ありがとう。マサ君」
「俺もありがとうな!あぁ…あきら先生に手を合わせてもええかな?」
「うん。どうぞ」写真立てを前に出してくれた、みぃちゃんだった。