ワタシタチ。2
ループする深夜
止まった腕時計が2本
飲みかけのピルと散らばるカラフルなペン
ジャージのポケットからコンビニのレシートが出てきて洗濯機に入れる前に気付いて良かったと思う
そういえば、と、昔おすすめされた映画を思い出し夜な夜な観る。
あまり好きではないストーリー。
でも世界の誰かは好きなストーリー。
自分の好みではないからと否定することは全ての面で勿体無く、美しいとも思えぬ午前2時前。
だが否定したくなる。人間。
季節の変わり目
乾燥で切れた唇
虫の鳴き声
自分の呼吸音
微かな光を頼りに綴る文
walk home by starlight
調べていたらたまたま見つけた
星の光を頼りにうちまで歩いて帰る
ああまた物語がうまれる
想像できる力は人間だけなのだろうか
さて、と
甘い黒糖饅頭を食べながら
映画の続きを観る
そうして深夜はループする
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