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詩⑬

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絡みつく空気が 倍に鬱陶しかった
空はどんよりと 気怠そうにしてる
僕も真似して ため息ついてみた
だからといって 何かが変わる訳もない

心の中の天気は 梅雨明け
暫くは 暑い日が続くでしょう
「けれども 移ろいやすいでしょう」
見上げた空は 益々不機嫌そうだ

無理して笑えば 崩壊しそうだった
だから僕は僕に言う
「自分は他人にはにはなれない」
諦めてしまえば楽なのにな

僕の心に差した光が揺らぐ
他人の言葉に左右される様に
この信念を折ろうとする様に
何年もこの応酬繰り返してんだ

産まれてから死ぬまでって
儚く短い生涯を どう生きたって美しい
攻防繰り返してる間も
僕らのストーリーは自動的に描かれてる

誰が見てる訳でもない 栄光も無い
何か残した訳でもない けれど生きてる
たったちっぽけな事実が 大きな名誉だ
生きる意味なんか 時には無くっていい

重要なのは今あなたがここにいること
僕の心はこの先も不安定に変わりない
過去の傷もケロイド状態で酷いもんだ
皮肉も沢山出せるけど 耐性も付いた

それにしても空は夏らしくなく曇る
自分を重ねて 憂鬱に感じていた
もう一度吐いたため息が音無く去る
僕は僕のまま あがいて生きていこうと思った


作品名:詩⑬ 作家名:sor