詩⑬
電車で座ってたら 美少女が隣座った
「失礼します」なんて謙虚なもんだから
思わず歯切れ悪く返事してしまった
その美しさに 見惚れながら
何と無く挙動不審に イヤホンで遮断して
その細いくバランスのいい生足見てしまう
黒いスキニーパンツの自分の足と交互に
いいなあ なんて馬鹿みたいに口開けたまま
おまけに声も可愛いと来たら 羨望と嫉妬
私とこの美少女 何故足して割らなかった神様
下らない事考えながら揺られる涼しい車内
降りていった美少女の背見つめ 尖らせる唇
ちょっと意識する姿勢と贅肉 せめてもの意地
結果は彼女になれやしないけど 努力という過程は美だ
なんて言い聞かせてみる 停車駅 照らす日差し
ちょっと頑張って歩数稼ぎしながらの帰宅
劣等感は 努力へのスパイスだ
名も無き美少女を糧にして
私は心も体も燃やしていくと決めた
そんな 気持ちいい汗伝う夏