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HAPPY BLUE SKY カッジュの旅立ち編 1

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「急いで、どこ行くんですか?少佐‥まだ走っちゃイケナイのに」
カッジュは片手に紙袋を持って言った。泣いた赤い目だが、笑顔のカッジュだった。俺は思わず、玄関の中でカッジュを抱きしめてしまった。
「岩場でコケてるんじゃないかと思った。仕事内はそんなドジは踏まないけど、仕事外のカッジュはボーッとしているし、何もない所でコケるからな。迎えに行こうかと思ったんだ。ケガしないうちに」
「‥‥ありがとう。クゥ‥でも大丈夫よ。ちゃんと考えてきたわ。後で聞いてくれる?言われた時は、ショックだったけど。冷静になればわかる事よね‥そう思ったらお腹空いちゃったの。ショップで美味しそうなフルーツ見つけたの。食べよう‥」
笑って言ったカッジュだった。

カッジュはグレープフルーツの皮を剥きながら、俺に言った。
「大佐達の有難いご配慮って事ですね。理事長に訓練校長まで噛んでるとは思いませんでしたけど。下っ端部員が上官と付き合って、それが発覚したら大事ですよ。いくらプライベートだからって、許される事じゃないですよ。また私に選択肢を与えて下さった。諜報部第1班から転属になりますが、新しい部署に行っても頑張ります。3年間‥少佐とTOP様・先輩方教えて下さった事、その部で生かしてみたいと思っています」

カッジュが剥いたグレープフルーツを、俺の口に入れた。そしてまた話し出した‥
「少佐‥3年と半年ありがとうございました。私‥少佐とTOP様・先輩達に出逢えて本当によかった。またこの3年半でも、少しだけど大人になれたかなって思います。部からは出て行きますけど、プライベートでは‥っぐ」

また私は、少佐に手で口を塞がれた。
「またぁ‥おまえは先に言おうとする。そこから先は俺が言うんだ!俺にもしゃべらせろよ。カッコもつけさせてくれよ!このペースで行くと、俺はおまえの尻の下に引かれそうだよ。わかったか?これから大事な事は俺が先に言うんだ!それは覚えておけよ。部下じゃなくなっても、それは容赦しないぜ。彼女のkazumiちゃん」
私は塞がれている手を外して、少佐の首に抱きついた。
「はぁい!彼氏のクゥさん!」
少佐は私のオシリを軽く叩きながら、嬉しそうに笑った。