HAPPY BLUE SKY 後編5-2
カッジュの片手はタオルケットを握り締めていた。まだ‥バスローブから見える首筋にキスをしただけなのに。まさかとは思うが‥
「カッジュぅ‥聞いていいか?ステディいたんだろ?」
「‥‥いましたけど」またそこで赤くなったカッジュだ。
「ステディとは‥こういう事はしなかったのか?」
カッジュの顔が見る見るうちに赤くなっていった。
「交際期間2週間ですッ!キス1回です。父に見つかって、その翌日にENDです」
「キス1回だけ?交際期間2週間‥俺でもそれは‥イエ何でもございません」
カッジュの手がワナってるのを見て俺は言葉を飲み込んだ。カッジュに殴られてみろ!軽いケガじゃすまない。俺はカッジュを抱き起して自分の膝の上に座らせた。
「了解しました。10歳年上の彼氏に任せなさい‥深呼吸して。俺もするから」
少佐の声が私の耳元で聴こえる。母国語で何かささやいている。たぶん‥こういう時間(とき)に使う言葉だ。私は恥ずかしくて言葉が出なかった。どう言葉を返していいのかわからなかった。私の返事がないので、少佐はまた私の顔を覗き込む。今度は‥私の唇にと頬に軽いキスをして言った。
「バージンの君に答えられると思ってません。いいよ‥言わなくても。その内言ってもらうから‥抱き起していい?カッジュ‥体中の関節硬いぜ。ほぐしてやるから」
「か‥硬くもなりますよ!初めてだし」
俺はカッジュを自分の膝の上に座らせて、額から唇‥顔のラインに自分の唇を這わした。バージンと言えども、カッジュは感じているようだ。カッジュのバスローブのベルトを片手で緩めて、バスローブの中に手を入れた。カッジュの顔がますます赤くなる‥でもそれが無性に可愛い。乳房を愛撫しながら、カッジュの顔を観察した。
「‥‥脱がせていい?中のアンダーウェアも」
カッジュは軽く俺の腕を握った。
カッジュは俺の肩に抱きついてきた。目尻から涙が流れている。
「痛いと思う。もうちょっとだけ‥ガマンしてくれ。な‥」
俺はカッジュの目尻から出た涙を唇で吸った。また‥痛さに声をあげたカッジュだ。
「声出していいよ。ここには俺と君しかいないから‥」
「は‥い。し‥」
言いかけた私に、少佐はまた耳元でささやいた。
「少佐じゃない‥今は‥クラウスだ」
私は、赤くなりながらも少佐の名前を呼んだ。【クラウス】と‥
また少佐も‥私の事を【カジュ】と呼んだ。そして、私達はこの夜一つになった。
作品名:HAPPY BLUE SKY 後編5-2 作家名:楓 美風