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HAPPY BLUE SKY 中編

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私は部室でTOP様会談でこんな事を言われてるなんて、この時は思いもしなかった。ヨル先輩の声がかからなければ、少佐は私にキスをしたのだろうか?また私も少佐のキスを受け入れたのだろうか?私は少佐が好きだけど‥少佐は一体どういうつもりで、あんなアクションをしたのだろうか?私が泣いたから‥キスしようとしたの?研修が終わって、宿舎に帰ってから、この事ばかり部屋で考えていた。同室の隊員に【お茶】に誘われたが、行く気にもなれなかった。同室の隊員は研修で仲良くなった他支部の男性隊員が来るので嬉しそうだったが。私を残して部屋を出て行った。

「‥‥こっちの人ってその場のムードでキスする事あるよね。仕事中に‥何度もそんなシーン見たもの。私にはそんなお役目は回ってこなかったけど」
仕事中にS国の女性エージェントが、C国のエージェントの目を欺くのに、そばにいた同僚のエージェントにキスをした。それも軽いキスではない!知らない人が見れば、ステディの間柄に見えるキスをしたのだ。路地裏で見ていた私とツィンダー先輩は顔を赤くしたものだ。後でTOP様に怒られたけど!
「少佐もそのノリなの?泣き止ませるのに‥私にキスをしようとしたの?」
私は頭をデスクつけて、大きなため息をついた。

研修中のカッジュがそんな事を考えている時に、俺も頭を悩ませていた。勤務中に自分の理性のコントロールができなくて、カッジュにキスをしようとした。そんなに自分は精神面が弱かったのか?今までそんな事はなかったのに‥支部を退庁してから行きつけのパブで杯を重ねた俺だった。
「‥‥俺は軽薄な男だと思われたのかな?アイツに」
グラスを片手に、右手で自分の額を軽く叩いた俺だった。それも何度も‥
「‥‥俺はそんな器用な男じゃないぜ。遊びでそんな事できるかぃ‥したこともないぞ」
後ろで、ダチのミラドは顎を手で撫でながら俺の様子を見ていたそうだ。声を出さずに、バーテンダーに俺を指さした。バーテンダーはコースターにペンで書き、ミラドに見せた。

ミラドは俺の頭を軽くコースターで叩きながら言った。
「いい年した男が何ヘコんでるの?クラウス君らしくもない。あぁ仕事中の君にはそんな事あり得ないけど、ヘコむ原因はプライベートか」
俺は返事ができなかった。俺の返事が無いモノだから、ミラドは確信を持った。
「‥‥ここ7年間オンナの存在なかったもんな。その7年は仕事超多忙で女とデートする時間もナイって俺に言ったよな。その超多忙男がメリこむほど‥その女好きなんだな」
俺はその言葉に、グラスを持ったままフリーズしてまった。ミラドの言葉で自分自身の気持ちがハッキリとわかったから‥‥
作品名:HAPPY BLUE SKY 中編 作家名:楓 美風