HAPPY BLUE SKY
少佐の意外な言葉 2
職業柄とは言ったけど、少佐の頭の中は一体どうなっているのだろうか?どんな思考回路をしているのだろう。私は少佐の口から出た推理が当たりすぎてまた‥口が利けない状態だった。
「やっぱりな‥おまえポリス辞めたのも俺が言い当てた事が原因か?」
少佐の言葉に私はまだ言葉も出ずうなづくだけだった。私は日本でとても窮屈な想いをした。また嫌な想いも一杯し一杯傷ついてしまった。生まれ育った家が【道場】で私の父は祖父が亡くなった時に跡目を継いだ。また父は道場経営の他に日本では有名な【武道連盟】の会長にもなっていた。父は私をスポーツで有名な私立附属に入学させて、またそこの学校の【剣道・空手・柔道・合気道】の名誉顧問になったのだ。この名誉顧問の言う事には学校側が逆らえない。また父は多額な寄付金を学校に入れていた‥もう学校側は言う事を利くしかないのだ。だから‥私は父の【お人形】だった。
「父には何もかも取り上げられてしまいました。私が何かするとすぐに父の耳に入って家に帰るなり頬を平手で張られて。次の日に学校に行くとその友達は私を見ても言葉もかけてくれませんでした」私は指で目を押えてしまった。
アーノルド指導教育係とビリー副指導教育係が私の頭を交互になぜてくれた。
「ひっでぇ親父だな」
「何もそこまでしなくてもいいじゃないか」と言ったが。
少佐はアーノルド指導教育係達のように慰めの言葉は発しなかった。また少佐は私の頭をそばにあった雑誌で軽く叩いた。
「おまえはそこで何か言ったのか?反論したのか?」私は首を振り言った。
「‥言っても聞き入れてもらえないと思いました。だから言いませんでした」
「最初から諦めていたんだな。おまえはそれで【抑えつけられた】とか【傷つけられた】とか言っている。おまえは自分から逃げたんだ!意外と親父さんはおまえが文句を言いに来るのを待ってたかもしれんぞ」私は少佐の言葉に目を見開いた。
作品名:HAPPY BLUE SKY 作家名:楓 美風