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CROSS 第4話 『嫌な任務』

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第3章 アポ無しの訪問



「いらっしゃいませ。ご用件は?」
「特殊部隊『CROSS』の隊長、山口だ。 司令官に会いにきたんだが?」
「アポは?」
「……忘れた」
 アポを取ってなかった山口に、受付の女性は笑顔を少し崩
した。
「困りますね。今、大丈夫か司令官に聞いてみますけど……」
「すみませんね。いろいろと忙しくて……」

 受付の女性は、司令官のところに内線をかけた。すぐに会
話が始まった。どうやら、相手は司令官ではなく、司令官の
秘書官のようだった。まあ、上層部の人間なのだから秘書官
ぐらいつくだろう。山口にだった秘書官に似たような存在の
副長ヘーゲルがいるわけなのだから……。
 ほんの1分ほど話したあと、女性は内線を切り、山口に言
った。

「ちょうど時間が空いているそうです。司令官室にどうぞ。
 山口少佐」
「ありがとう」
そう軽く受付の女性に礼を言うと、山口はエレベーターに向
かっていった。エレベーターに向かう途中、受付の女性が、
「山口少佐! 今度から、ちゃんとアポを取ってから来てく
 ださいね!」
大声で山口に言った。近くにいた数人が受付の女性と山口少
佐を見ていた。
 山口は、後ろを向いたまま右手を上に上げ、女性に返事を
した。そして、山口はエレベーターに乗りこみ、司令官室に
向かった。