ネットラブ…して変わった私
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まだ時計を見てもう少し遊べると思った私は、また空想の世界に陥ってしまった。時計を見た時はさすがに焦った。夕方の4時を過ぎていた。私は朝のままの状態である。これはマズイと思いマウスから手を離して立ち上がった私だった。服を着替えた私は部屋を見渡して。
「さて、何から手をつけようか。朝から何もしてない証拠を消さないと」
動き出した私だった。時間が迫ってから動き出すのも私の悪いクセだった。
こんな調子だから家から一歩も出ない日もある。最近は便利な世の中で「ネット・スーパー」で食材を注文できるし、家まで配達してくれる。玄関で応対しなくても専用ケースに「商品」を入れてくれるから便利だ。この「ネット・スーパー」が、私のズボラさに拍車をかけたのは間違いないようだ。
夫が帰って来る頃には夕食の準備はデキたが。他の事はまだ終わってなかった。また‥モノが散乱している部屋を片付ける気にはなれなかった。私は自他共認める「ネット依存症」だから、ソレにオタクだし。またネット依存症になってから体重が10キロ増えた。そりゃ増えるわよ‥動かずパソコンばかりで、おなかが空いたら手を伸ばし、ネット・スーパーで買いだめした「お菓子」を食べてるのだから。また夫が仕事の帰りに買って来た「菓子パン」も一緒に食べるし。
また私は床にモノを置いたら、その上からまたモノを置いてしまう「ミルフィーユ症候群」だった。だから部屋の隅には高く積まれたモノが何本もあった。それも私のモノだけだ。夫は自分の事は自分でするから私のモノには手をつけない。それをいいことに、また私は「自分のだからいいや」とそのモノ達を放棄するから悪循環だった。実家の母が見たら「大カミナリ」ものだわ。
夫が寝静まってから、パソコンの前に座る私だった。パソコンを起動したらまた「たっくー」からのメールが着てるかな?私は心を躍らせながらパソコンの電源をONにした。いつもお気に入りのキャラが出て来るはずなのに出て来なかった。
「エェ‥故障?マジで?やめてよぉん。どーしちゃったの?」
パソコンの画面に向かって私は叫んでしまった。夫は2Fで寝ているので聴こえないと思うが。叫んでしまってから、思わず天井を見てしまった私だった。
作品名:ネットラブ…して変わった私 作家名:楓 美風