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私だって…

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萌が家の事をしてくれる事に甘えて、私は離婚後は仕事を頑張った。雅樹先生の有難いお申し出を受けて「Massa Painting Class」のスタッフになった。現在は平日クラスと夜間クラスの授業を開催している。また雅樹先生は区からの要請もあって、区内のディケアサービスなどのセンターに行きリハビリを兼ねたお絵描き教室を開催した。利用者にも喜んでもらえている。ソレに私も同行している。
 
また由美っぺは結婚前に銀行に勤めていた事もあって経理・庶務全般を雅樹先生から任されていてオフィスで忙しく働いている。私も今は幼児部の「お絵描き教室」クラスを受け持っている。一般部門は雅樹先生が受け持っているが、時々私が授業を受け持つ事がある。また雅樹先生も色々と忙しいのだ。この数ヶ月忙しかった。私は公私共々環境は激変だったから。またこの二人もお疲れだった。雅樹先生と由美っぺだ。二人も目の下にクマがデキるぐらい疲れていた。 雅樹先生が旅行会社のパンフを持って帰って来た。
「リフレッシュに行かん?俺‥もぉ限界だわ。足も腰も痛とぅて」
持って帰って来たパンフは「癒しの温泉宿」と書いてあった。
「萌ちゃんイツ行くの?加奈子さん」
私は自分のシステム手帳のページを指でめくった。
「萌ちゃん、どこの県に行くの?もう決まったの?」
「うん、岡山県。毎年恒例なのよね。あの学校は県外でオリエンテーション合宿するの。3年になってもするのよね」
「付属だからじゃないの?普通に行けばエスカレーター式で短大部上がるっしょ。萌ちん獣医大受けるからな。本人嫌がってないの?1週間も時間取られるの」
「それが本人喜んでる。失礼しちゃうわよ。ママとそら太のお世話から解放されるしあの学校では最後だから楽しんでくるわねって。ママはその間、雅樹先生と由美っぺオバちゃんにご迷惑おかけしたらダメよって言われたわ」
その言葉を聞いた雅樹先生と由美っぺはデスクに突っ伏して笑った。
「最高!萌タン」
「よぉママのコトわかってる」と言いながらまた笑ったのだ。

私達は萌がオリエンテーション合宿に行っている日を選んで「温泉旅行」に行くことにした。雅樹先生と私と由美っぺ・アシスタント智子ちゃん・また「Massa Painting Class」のオーナーでもある海藤オーナー・奥様と総勢6人で旅立った。
作品名:私だって… 作家名:楓 美風