私だって…
数日後、私はブティックで買った服を着てメイクもちょっと変えて待ち合わせのホテルに向かった。由美っぺと駅で待ち合わせをして、お互いの服を誉めあった。由美っぺは息子ちゃんの彼女と服を買いに行ったそうだ。また彼女のお見立ても中々で、ライトベージュのボトムスーツが良く似合っていた。
「かなっぺもイイわぁ。萌ちゃんのお見立て?アイボリーにダークブラウンが効いているわ。あぁ髪は?」
「うん、萌にしてもらった。今の子ってホント情報通ね‥感心しちゃったわ」
由美っぺもうなづいた。ホテルのフロントで待っていた雅樹先生は、私達二人を見て。
「両手に華だね!こんなお美しいお二人をエスコートできて。綺麗ですよ。由美子さん・加奈子さん」
私達2人を誉めてくれた。またその言葉に私達は赤くなったものだ。楽しい食事も終わり、場所を移してまたおしゃべりに華を咲かせた私達と雅樹先生だった。夕飯までに戻るつもりだったが。
「いいよ。萌も紗江ちゃんと莉子ちゃんで遊んでくるよ。ご飯も食べてきちゃう!パパだって居ないんだから」
萌も夕食は要らないから、もう少しゆっくりできる。由美っぺも同様だった。 また雅樹先生から話しがあった。
「あまり高いお給料は支払えませんが。うちでスタッフとして働きませんか?俺の秘書的業務・教室管理・生徒管理も手伝ってもらえたら俺は嬉しいです。ご家族ともご相談なさって頂いて‥お返事はそれからで結構です」
帰り道に私は由美っぺと駅前のコーヒーショップに入った。
「かなっぺ‥今どんな気持ち?」
「由美っぺはどんな気持ち?」
40歳の女2人は顔を赤くして口に手を当てて笑った。
「いいよね?」
「いいよいいよ!まだ40歳です!トライしてもエエですわ」
私達の心はもう決まっていたようだ。