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わたなべめぐみ
わたなべめぐみ
novelistID. 54639
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謝恩会(中編)~手からこぼれ落ちる~

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 要がそう言って陽人の肩を持つと、「ええ? そんなつもりではなかったんですけど……」とうろたえ始めた。要はいつもの調子で「さあ行こう行こう、俺たちの可愛い弟妹のために!」と明るく言った。すると湊人が要にかぶりついて「オレはおまえの弟じゃない!」と叫んだ。

 病院の外に出ると、あの境目のない海と空が広がっていた。ここを訪れた時とは違う、清涼な山の空気が肺のすみずみまで行きわたる心地がした。