小説が読める!投稿できる!小説家(novelist)の小説投稿コミュニティ!

二次創作小説 https://2.novelist.jp/ | 官能小説 https://r18.novelist.jp/
オンライン小説投稿サイト「novelist.jp(ノベリスト・ジェイピー)」

鬱体験記。(認知行動療法有り)+追記

INDEX|4ページ/9ページ|

次のページ前のページ
 

夢に立ち向かう困難さ





私には、夢がありました。それは介護福祉士になる事です。
自分の経験を活かしたい、また、学校で関わってきた子達の酷い家族事情を知り、障害者の方々の力になりたいと思ったからです。

知的と身体麻痺、発作を抱えている同級生が居ました。
精神年齢が低く、小さい子供の様な男の子で、とても純粋で心の優しい子でしたが、施設暮らしでした。
保護者の父親は入学式に顔を見せてからは彼に会いに行きませんでした。
その癖、口では「今度旅行に行こう」「文化祭の時あいに行くからな」「卒業式こそ、来るからな。お姉ちゃんと」と彼に言い聞かせました。
純真は彼は父親の口約束にとても喜びました。「おとーさんがあいにきてくれる」「おとーさんが今度アンパンマン(ミュージアム)いってくれる」「おとーさんとねーね(お姉ちゃん)卒業式きてくれるの」
どれも叶いませんでした。話を聞いた時、私は大泣きしました。
何故なら、彼には大好きなアンパンマンがあろうと、好物があろうと、心を満たしてくれるのは家族しかいないのです。
2013年の卒業から4年。彼の父親は会いに来ません。こんな事は言葉として悪いのですが、「捨てられたのだ」という印象を持ちました。

そして、彼は言います「卒業式はいつ?」と「もう卒業したよ。私と一緒だったね」答える私に一言、悲しい事を言いました

「おとーさんとねーねが来るはずだから、卒業式はまだだよ」



私は、益々強く決心しました。
彼等を救うなんて大それたことは出来ないかもしれないけれど、心に寄り添ってあげることはできるのではと。

それから一年、私は大学に行く体力をつける目的と、知能発達の促進をするためにある専門病院の職能に通いました。(因みに、81だったIQは87まで伸びました)


けれど、立ちはだかる壁がありました。それは母親です。
母は、病気になってからというものの私が自転車に乗ることも心配していた程だったので、「大学に行く体力がない」「介護は無理」「精神的にも難しいのでは」と。
最もです。中学から高校まで休みがちで信用も実績もありませんでしたから。
例えそれが精神的問題であろうと、身体的問題であろうと、他者から見れば同じです。
私は、固い決心を折られ、A型就労施設に通うことになりました。
そして、諦めきれない介護福祉士に関しては、遠回りですが「介護し初任者研修」を取得しました。

夢を追いたい気持ちと様々な要因で叶えられない現実の葛藤でした。

私の様な障害者に限った問題ではありませんが、その困難さや周囲の理解には苦しむことも多かったです。


続きます