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亨利(ヘンリー)
亨利(ヘンリー)
novelistID. 60014
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EMIRI どんなに素敵な昨日でも

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「ダノウって何? 俺の英語通じてた? マクドナルドって聞いたんだけど」
「バカね。全部日本語で聞いてたわよ」
「バカバカ言うなよ」
「ごめんね。菅生君オモシロ過ぎるんだもん」
「もうオタクは、笑わさない」
「それなら、“オタク”って言うのもやめてもらえません?」
「あ、ごめん。昔からの癖なんだ」
「なんかそれこそバカにされてるのかと。でも、別に怒ってる訳じゃないんですよ。誤解しないでね」
「じゃ、“お前”」
「バカか、お前!(笑)」
「はははは」
二人は店に響かないように、声を抑えて笑った。
「もう! 普通に名前で呼べばいいじゃないですか」
「川崎さんて?」
「下の方」
「崎さん?」
「やっぱりバカか!(笑)」
「恵美」
「呼び捨てにするなら、莉まで言って欲しい」
「恵美ちゃん? 恵美莉?」
「春樹? 春樹君?」

(あ。あたし、この人にはまっていく・・・)

「もうそろそろ7時半になるよ。JOYに行かないと」
「はい。そうね」
 恵美莉は席を離れる時、もう一度外人さんに頭を下げた。