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亨利(ヘンリー)
亨利(ヘンリー)
novelistID. 60014
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EMIRI どんなに素敵な昨日でも

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「でも、取りあえず食べに行っちゃえば、何でもOKになるってことない?」
「そうですね。意外に後から結果オーライって感じに」
「結構そういう恋愛もあるしね」
「え? そんな・ことも・あるの・・・かな?」

(もう! わざと揺さぶってくるの?)

「そんなのばっかりだよ。中東って」
「あん? 中東の話?」
「親同士が決めたりするんだよ」
「はぁ」
「結婚を」
「あぁ、そうらしいですね」

(何なの一体。高度過ぎて付いて行けない)

「でも、中東って言ったら怖いイメージだけど、アラブの国って言えばステキなイメージ湧いてこない?」
「はい、そうですよね」
「そういう授業だよ。これ」
「・・・・・・そう?」
「俺、去年受けてたから知ってる。チョコもっと食べて。エミリさん」
「エミリさん?」
「呼び方変えたら、ステキなイメージ湧いて来るかも」

(ちょっと、もう)

 その後も、ちぐはぐな会話に自分を慎重にコントロールしながら、恵美莉はチョコを半分以上食べた。
「オタクよく食べるね」
「食べろ食べろって勧めるからじゃないですか」
「でも、遠慮しないのって嬉しいな」
恵美莉は、颯介ともチョコ食べながら講義に出ていたことを思い出していた。