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亨利(ヘンリー)
亨利(ヘンリー)
novelistID. 60014
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EMIRI どんなに素敵な昨日でも

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 そこに河辺みのりが、トレーを抱えて駆け寄ってきた。
「先輩、一緒に食べてもいいですか?」
「河辺。ああ、いいけど」
「お邪魔します。お友だち紹介してくださいよ」
みのりは正面の佐々木を見て言った。
「佐々木です」
「え? こいつ目当て?」
「そうじゃないですよ。私の連れが、そちらの菅生さんの知り合いなんです」
「連れって?」
そこへ遅れて、恵美莉が味噌汁をこぼさないようにトレーを慎重に運びながら、いそいそとやって来た。
「おう。川崎さん。今日も彼氏いないの?」
春樹が声をかけた。
「そんなこと放っといてくださいよ」
「恵美莉、彼氏と別れたとこなんです」
「ああ、そうだったの? ゴメン」
「実は私も別れたばっかりで・・・」
みのりは、ぬけぬけと言った。
「へへー。じゃ今日、皆でカラオケ行く?」
佐々木が声をかけると。
「え? カラオケ? 行きたいですぅ」
みのりは、ここぞとばかりに、最大級の笑顔を作って言った。
「ちょうど今、その話してたとこだから」
と、小峠が言うと、恵美莉は、髪を束ねながら口を開いた。
「男だけで行こうと思ってたんですか?」
「そうだけど、悪い?」
すぐに、春樹の突込みが入った。
「いえ、そう言う訳じゃないですけど」
「河辺は道場終わってからだからな」
「分ってますよ先輩。練習の後で皆で集合ですね」
「え? みのり、それまであたしはどうしてたら?」
「うーん? 菅生さんと一緒に時間潰してたらいいじゃない」
「ああ。いいよ。俺も一人で飯食ってよかなって、思ってたから」
「じゃ決定な。19時半にJOYで待ち合わせ」
とんとん拍子に話が進んでしまった。
(これって合コン?)