小説が読める!投稿できる!小説家(novelist)の小説投稿コミュニティ!

二次創作小説 https://2.novelist.jp/ | 官能小説 https://r18.novelist.jp/
オンライン小説投稿サイト「novelist.jp(ノベリスト・ジェイピー)」

Planet of Rock'n Roll(第二部)

INDEX|3ページ/10ページ|

次のページ前のページ
 

「まさかあのペイジさんとセッションできるとは……夢のようでした」
 ボリスの屋敷に設けられたスタジオで2時間ほどセッションしたあと、イーゴリはまだ興奮冷めやらぬ様子だ。
「いや、こちらこそ素晴らしい体験をさせてもらった、まさかバラライカでロックが出来るとは思ってもみなかった、ユリアのピアノも素晴らしかったよ……我々三人を君らの仲間に加えてもらえると嬉しいのだが……」
「仲間に加えるって……それは立場が逆でしょう?」
「いや、私はもう一昔前のミュージシャンさ、新しい時代の新しい音楽を作って行くのは、イーゴリ、ユリア、君たちだよ、我々はあくまで君らのサポートに徹したい、リーダーはイーゴリ、サブリーダーはユリア、それが我々の条件なんだが、どうかね?」
 
 あまりのことに言葉が出ない二人に、ボギーが助け舟を出した。

「もうバンド名も決まってるんだろ? イーゴリ、ユリア」
「ほう? 何と?」
「あの……ベア・ナックルです」
「それは良いな、ロシアらしいし、いかにもガツンと一発カマしそうな名前だ、じゃ、ベア・ナックルの誕生を祝って乾杯しようじゃないか」
 ボリスが棚のウォッカに手を伸ばす。
「ボギー、君はバーボンのほうが良かったかな?」
「いや、もう慣れたよ、飲みつけるとウォッカも悪くない、バラライカを聴きながら飲むにはバーボンよりウォッカさ……」

(続く) 

作品名:Planet of Rock'n Roll(第二部) 作家名:ST