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小学校テロ事件

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教室から、出るみたいだ。
どうして僕だけ出られるのだろう?
教室の皆は、出たくても出られないのに・・・
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

母は、将太を連れて教室を出た。
将太は訳もわからず着いていった。
「お母さん、どこに行くの?皆、教室にいなければいけないんだよ」
母は無言のままである。
将太の顔を見ないようにしている。
涙を流しそうな自分をこらえるような表情である。。

将太の手を握った手に力が入る。

校舎出口にまでたどり着く。
「お母さんどうして?校舎から出たら、爆発するんだよ」

母は、涙をこらえる。。
軍や警察が横に並び、敬礼をしている。
将太は驚いている。母にどうして敬礼をするのかわかない。
母にいくらと問いても、軍の人に問いても、何も言葉は返ってこない。

母は、翔太に目隠しをさせる。
「絶対にとっちゃ駄目だからね。」
母は強く強く念を押した。

翔太は訳がわからないが、周囲の雰囲気に負けて断れない。

隊長東田が母にサイレント式の銃を渡す。

母は、翔太を連れて、運動場に出る。

「あれ?ここ?運動場?
どうして、どうして、皆を置いていくの?大ちゃんは?お父さんは?」
翔太は、母の引っ張る手を、振りほどこうとする。
けれど、母の力は、強く、翔太は、テレビモニターの前まで連れて行かれる。。

母は、翔太を抱きしめた。
涙を浮かべている。

母は、一方的にしゃべっている。
反論をさせる余地の無いように、

「お父さんとお母さんは、あなたが大好きよ。誰より好き」
「だから、絶対に死なせたくないの?わかる?
「あなたは大きくなって、お父さんみたいな立派な男になるの。
ここで、死んだらいけないの。
学校の皆と一緒に大きくなって、幸せになるの。
そして、お嫁さんをもらうの。
好きな子一人くらいいるでしょう。
その子と結婚する。

翔太は、うなずくきながら聞いている。。

母「たとえ私とお父さんが居なくても
「あなたは、幸せに生きるの。

翔太のうなずきが、止まる。




翔太「どうして?そんなに父さんと離婚したいの?。」
「お母さんもお父さんもずっと一緒がいい。・
「ずっと一緒に居たい。離婚なんてやっぱりしないで」

母は、笑顔で柔らかい口調になる。、

母「お母さんは、お父さんのこと好きよ。お父さんも、お母さんが好きよ。
だから、離婚はしない。ずっと一緒だよ。」
「けど、ずっと翔太と、一緒に居るわけじゃないの。
翔太は大人になって独り立ちするの。
それは、翔太が私達を必要としなくなることなの。
そういう意味で、お母さん達は、居なくなるの。

翔太は、意味が理解できなかった。
だけど、離婚をしないと言う言葉は理解して、うれしそうな表情をしている。

母「けれど、世の中は楽しいことばかりじゃない。
厳しいの。
試練が沢山あるの。
でも、絶対に負けないで欲しいの。
あきらめないで頑張れば、必ず試練に打ち勝つことができるの。
お母さんは、翔太が試練を乗り越えたら、もっと好きになる。
だから、どんな試練が訪れても、負けないで。
お母さんを、もっと翔太のことを好きにならせて。
ずっと好きで居られるように、試練を乗り越えて証明し続けて。
将来私が居なくなった後も、それを続けて・・・

翔太は、うなずいた。
「僕、どんな大変な試練だって乗り越えてみせる。
お母さんにそのことを証明してあげる」

母は、悔し涙は、笑顔の涙に変わる。

母は心の中で思う。
「見ている。、あなたをずっと見守っている。何があっても。
翔太の試練を乗り越える姿を見る。
死んだとしても。空から見ているから・・・」

母は、翔太に持たせた銃を自分に頭に向けさせる。

母「翔太・・人差し指を手前に強く引いてみて・・・」

翔太は、何も知らないま、銃の引き金を引いた。
銃弾は、母の頭を貫通した。

翔太を抱きしめるように、倒れこむ母。
翔太は重さのあまり、、母を落としてしまう。
翔太は、母に話しかける。
母が返事をしなことに、不安になった翔太は、目隠しを取ろうとする。だが、、きつくて取れない。

軍たちは、翔太を抱えて運び出す。
翔太は、訳が判らず抵抗する
「何?だれ?一体なんのなの?お母さんはどうしたの?

翔太の母を呼ぶ声が、運動場に小さく響いていた・・・

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時間、1:00 現在、人数、2142
タイムリミット残り1時間

隊長東田の先導で、
校内全員を3階フロアに集めた。

爆弾は、核とは、断定はされていない。
運良く中身は規模は小さいものかもしれない。
そう信じたい気持ちが、隊長東田の気持ちに働いた。
仮に、威力が想定よりも弱いならば、3階ならば、爆風を避けられる可能性あった


子供達と親達は、残りの時間を惜しんで会話をする。

子供達の声
「どうして3000人集まらないの」「私達は見捨てられたの?」

大人達の声
「大丈夫きっと、助かる。沢山の人たちが頑張っている。皆を信じなきゃ。。

親達は、子供達に覆いかぶさる。
爆弾が爆発しても、自分の子供だけは助けたい。
親達は子供を守るために爆風からの盾になろうとしている。。

カエデ「大丈夫、大介君は私が守ってあげる」

警官カエデは、そういって大介を抱きしめる。
自分の恐怖を大介に悟られまいと気丈に振舞ったつもりだった。

大介は、一瞬テレてしまうが、カエデの体が震えているのに気付く。
大介のテレは消え、心に恐怖が襲ってくる。

大介「ああ!!今日は給食は、俺の好物のカレーだった!!楽しみだな~~~。
「そうだ!!後で、世話になった礼として、カエデおばさんに、一口だけ分けてあげる・・・」

大介にとっては、精一杯の強がりのつもりだった。。

警官カエデでは、気を使われたたのだと感じだ。
子供に気を使われるのは、気恥ずかしい。
だけど、今のカエデにとっては、それが、嬉しかった・・・
守るべき存在があることは、自分を強く奮い立たせる



カエデの震えは止まっていた。

「信じろ・助かる・大丈夫」
皆が、自分に言い聞かせた。、恐怖をぬぐいさる為に、必死であった・・・


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時間 1:40 タイムリミット残り20分

運動場には、次々と勇士が押し寄せてきている。
翔太の母の死の中継放送をキッカケニにして集まってきた。

そして校舎人数は、3000人に達した。

だが、核爆弾のタイマーは止まることはなかった。。
犯人達は、テロリストである。
最初から、助ける気など無かったのだ。

それが判っていても、勇士は集まった。
その事実が、解体チームに勇気を与え、集中力を与える。

チームは、最後まで、解体をあきらめない。

時間 1:57分 爆発まで残り3分
チームは、ばてて、その場に倒れこんだ。
解体が成功したのだった。
チームは祝杯を挙げるように、大声で叫んだ。

隊長東田は、この事実を各方面に報告しながら
校内放送で勝利のメッセージを伝える為に走る。
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作品名:小学校テロ事件 作家名:西中