ニートが親を殺すストーリー(やや、ノンフィクション)
母は、なおも止めようと、勝太を後ろから、抱きめようとしたが、
清一は、大きく身体をうねらせ、、
母は、清一の身体から振りほどかれて、近くにあった、タンスの角に頭をぶつけて
意識をうしなった。。
父は、妻を抱き起こし、必死で、呼びかけていた。
程なく、その事実に気づいた清一は、
暴走がとまった。
勝太は、静かになり、落ちつきを取り戻したかにみえた。
が、今度は、白目になり、喉を押さえ、まるで気道をふさがれたかのような、
鈍い獣のような声を発していた。
十秒程で、その奇妙な現象続いた。清一の目から涙がこぼれるのと同時に
終わりを告げた
、
清一は、台所に走り、。
出刃包丁を取り出し、すぐさま大きく振り上げた。
「うわああああああああああああああああ」
清一は、
振り上げていた包丁を、めいいいっぱい振り下ろした。
その時、父が、清一の自殺を止めにはいった。。
清一の懐に、一気に入り込み、
包丁を持った腕をわしづかみにして、力いっぱい
壁に叩きつけた。
ゴツン! ゴツン!
「辞めるんだ! 清一!」
父の大きな声が、家全体に響きわたる。
「ああああああああああああああああああああ嗚呼嗚呼嗚呼嗚呼嗚呼嗚呼嗚呼嗚呼嗚呼嗚呼嗚呼嗚呼嗚呼嗚呼嗚呼嗚呼嗚呼嗚呼嗚呼嗚呼嗚呼嗚呼嗚呼嗚呼嗚呼嗚呼嗚呼嗚呼嗚呼嗚呼ああ
父の声に反応するように、
声にならない奇声を発する清一。
取っ組み合いになり
テーブルの上に用意された朝食は散乱した。
散乱した食材を踏みつけながら、、、
二人は力一杯、争った。
ブスリ!
取っ組みあいの末、
父の腹部に包丁が刺った
出血があふれでる。
その場に倒れこんだ父
清一は、父に呼びかける。
倒れたまま、起きてこない。
散乱した食事の上に血が流れるのを清一は、見つめていた
その場に一時の静寂が流れた。
冷蔵庫稼動音しか聞こえない。
その冷蔵庫の稼動音も止まったとき
清一は、自身の部屋のタンスにそばに行った。。
母親の前まで行き足を止めた。。、
「ごめんごめんごめん。」
清一は母に最後の
会話をしていた。
話が終わると、清一は母に向けて、大きく包丁を振り上げた。
清一の顔は、悲しげで、苦痛にゆがんでいた。
「せいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいちいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいい
父は、残った全ての力を引き出し、声をあらげだ。
清一は、父の命が、まだあることを知った。
清一は
包丁の持ち方を逆手に変えて。幸せそうな、顔つきで、
力いっぱい自身のヘソへ、めがけて振り下ろした。
「グア」清一の顔を歪み、大量の血を吐き出した
父が駆け寄った時には、足の踏み場も無いほどに血が一面を覆っていた。
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救急者のサイレンの音がマンション響く
3人を乗せた、救急者は、ほどなくてして、病院へととうちゃくした。
医者は、
母は軽傷父は、しばらく入院すれば回復することを告げた。
清一は、面会謝絶で、私達は医者の診断を待っていた。
待っている間。
父は、事件をずっと思い返していた。
兆発が事件の引き金になってしまった。
清一の考えを知る手間を省いて、先走った行動が全ての元凶だった。
父は悔やんでいた。悔やむしかできなかった。
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六時間前、病院。
「先生どうなんですか?
あの子容態は?」
医者は、深刻な顔で説明をはじめた。
「腹部の刺し傷は問題ははありません。
一ヶ月もあれば回復するでしょう
問題は、こちらです。
このレントゲンを見てください。
詳しい検査を待ってみないと判断は難しいのですが、
状態は、F5 末期の胃ガンです。
がんの進行かなり進んでいて、全身に転移していると言っていいでしょう。。。
治療法方は、まず、胃の全摘出になるでしょうが、
抗がん剤や、薬剤療法で、ガンの進行のスピードを遅らせる以外に方法は
ありません。
早くで、3ヶ月、長くて1年が余命ということです、
告知ですがどうなさますか?
息子さんは、成人ですから、、医者のわたしから、告知するという選択肢もありますが。」
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私は、妻に頼まれ、あの子の部屋へ、服を取りに行った。
部屋に入り、私は驚いた。。
床に散乱していたゴミは、株や仕事の研究資料だった。
私がゴミ扱いした、そのゴミ袋の中も、あの子がこれまで7年
かけて、積み上げてきた、徒労の跡が垣間見える。
わたしは、あいつの苦しみを気づいてやれなかった。
いや、気がつこうと努力もしなかった。
ただ、甘やかされて育ち、自立心もなく、日々、楽をしていると思っていた。
いつか人様に迷惑をかけるだろうと、そして、一人寂しい将来が待っているだろうと
勝手に決めつけていた。
あいつが、影で、苦しんでいるいことにも、気がつかずに。。。
将来が不安なはずなのに、何ひとつ愚痴ることなく。。
あいつは努力をしていた。
私は、くやしい。もっと早く、このことに気づいていれば・・。。
あいつを追い詰めた原因は、私にある・・・
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親子3人、仲むつまじい姿がそこにはあった。
父は、すれ違った日々を取り戻すように、
自分の全てを語り。
清一は、幸せそうに、会話をする。
母の冗談を織り交ぜながら。。
「正直、病気で死ぬって言われてもあまりショックではなかったなあ。」
「ほら、もともと死のうとしてたし」
告知した後の清一は、ケロとしていた。。
告知を聞く前から、すでに、気づいていたかのようである。
親がどれほど、気をつかい、告知を切り出すのに苦労しているのも
全部、清一に、先読みされていた様だ。
「余命は近いの?」
「株とかマネーゲームって、普通の人生じゃありえ得ない速度で期待と絶望繰り返すんだ、5年くらいやってただけなのに、
50年は、長い時間を生きたような気がしてたんだ、。
病気になってあたりまえかも。。」
清一は、はつらつと、話しているようで、
自分の苦労話を自慢するような話し方をしている、
「けれど株に手を出さない方がいいね。
僕のように負けず嫌いな性分だと、同じ目にあうかもしれないからね。
父さんも、母さんも、やっちゃ駄目だよ?」。
清一は、他にも、今まで、話すことは、なかった、学校のできごとも
私達に話してくれた。
そうすることが、清一にとって
死の運命を受け入れる準備だったのかもしれない。
5ヶ月を過ぎ、清一の元気も気力も無くなってきた。
痛みに耐える日々が酷くなっているようだ。
苦痛に歪む清一の顔を見るのは、とても耐えられなかった。
痛み止めの効き目も、小さくなっている
私達は、この試練を乗り越えられる自信はなかった。
日に日に衰弱しているあの子をみるのは、拷問でしかない。
作品名:ニートが親を殺すストーリー(やや、ノンフィクション) 作家名:ヘケラン西中



