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ニートロワイヤル (現役ニートが書いたニート小説)

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 彼らの身体能力、知覚は人の10倍以上、だからこそ人間に対して油断している。警戒して地下通路の監視に隙が生じる。

 彼は死を覚悟した。もし帰って来れなかった場合に備えて遺書を書いた。
 自身の死体の情報から身元を割り出されては両親の身に危険が及ぶかもしれない。
 身元に繋がる情報は全て破棄しなければいけない。
 全てを書き記した後、彼はついに行動を起こす。














<レイプタリアンの視点>
 彼はレプタリアンとして生まれ育った。物心ついたころから赤十字から提供された生き血をすすっていたが、人間の肉を食べてみたい欲求からはどうしても逃れられなかった。
 人としての教育を受け自制が機能していたいえ、動物の生肉では満足できなかった。
 人を襲う事への本能が彼を自制から解き放とうとしていた。
 恐らく、食べても問題ない。行政が上手く対応してくれる。しかし、いつでも食べていい訳ではない。食べていい量は20年に一回のみで、それ以外のタイミングで人を殺してしまうとレプタリアンの法で裁かれてしまう。

 レプタリアンは誰が人間で誰がレプタリアンなのかを全てを把握できる様になってる。
 全国民の顔と名前はデータベースとして共有状態にある。人より記憶力が高く、身近な人々の顔と名前は記憶してる。
 彼にとって、人を殺すのは造作もない事だが、犯行がバレてしまえば、大きなペナルティがある。、大人しく日々の人間の生活に嵌るしかない。
街中にウロウロしてる猫を襲う事でその欲求を満たすくらいしかできなかった。










<レイプタリアンの視点2>
 レプタリアンの中にも劣等組みはある。劣等組みの特徴は知能が人間と同等かそれ以下だったりする事もあり、塾などにも通ってたりする。
 レプタリアンの両親の思想も一般の人間とある種似た物があるが、こういう場合は違う。
 人と比べて下という状況が多くのレプタリアンにとって歓迎できるものでない。多くの場合、不出来なレプタリアンを持った親は子供に対して冷たく八つ当たりしてしまったり、余計なプレッシャーを与えてしまう。
 彼女そうであり、、親からの束縛、ストレスに晒されていた。
 人生は投げやりになっていたと言えよう。
 ストレス発散の為に子供を喰らう事は何度もあった。
 友達を家に招いてバラバラにするのが唯一の楽しみであった。
 大人よりも子供の方がオイシイとされていたから、あえて大人は狙わなかったが、学校の教師はいつも殺してやりたいと思っていた。人間の分際で、偉そうだからであるが、それ以上に両親も憎んでいた。
 レプタリアンが集まる私立に行けてれば、今、     こうして死体処理に悩む必要もなかったからだ。


 髪の毛、骨はどうにも食べれず処理できない。それ以外の部位も一晩で食べきれる訳ではなかったから。
 彼女は友人を自宅で殺した後、親に泣きついた。
 親は最初、がっかりしていた様子だったが、豹変したようにクラスメイトにしゃぶりついた。
 彼女は親公認として、そのあり様に許されたと思った。
 当初、叱られるものだと想定していたが、そうではない事に、はじめて親からの愛を感じる事ができた。












<ニートロワイヤルの解説>
 レプタリアンだけが知っていた事だが、ニートロワイヤル法はレプタリアンの為の特例措置だった。
 公然と人間を食べても許される機会、自由にいくらでも食べても許される機会なんて多くはないから、あえてニートで在り続けてニートロワイヤルに参加したがる者が多かった。
 申し込みは多くて最終的には抽選になり、参加者の7割ほどがレプタリアンになっていた。









<誰かの視点>
 私は集合住宅の中のある一見に入ろうとしたが、どうにも違和感を感じた。ラジコンヘリのカメラでは気付かなかったが、各住宅の玄関口に防犯用の監視カメラがあったからだ。
 レプタリアンが人間相手にある程度油断してるとしても、やはりある程度は警戒している。。恐らく玄関以外の場所にも何らかのセキュリティがある筈で、庭先の地下についても言えるだろう。
 最低でも顔バレ覚悟で行かなければいけない。

一応整形で顔は変えている。身元がバレことはないだろうが、彼の決心は揺らぐことなかった。

庭先へと向かった。

 地下シェルターの様な形をしてるが扉の鍵は閉まっていいない。先ほどラジコンヘリで、レプタリンがゾロゾロ入るのを確認はしていた。恐らく、この後もゾロゾロとレプタリアンが入ってくるのを想定して扉を空けているのだろう。
 彼は地下へと降りていった。

 地下は緩やかな階段が続き、途中から下り坂になっていた。狭い道から広い道へと代わり、先の見えないトンネルになる。
 500mほど進んだところで、後ろの方から声が聞こえてきた。
 恐らくレプタリアンだろう。複数居る。
 3人? いや5人?
 レプタリアンは車が走る様なスピードでさっと私を追い抜いていった。
 体力差によるもだろうか、追い去ってくれて、少しほっとしたのつかの間。
 後ろからまたレプタリアンがやってきた。
今度は話声は聞こえない。恐らく一人だろう。
 そのレプタリアンも高速で移動していた。足音はめまぐるしく早い。
 しかし、先ほどのレプタリアンたちと違って、彼に近づく旅き減速してる様だった。
 10m程に気配を感じる頃には、そのレプタリアンは完全に私と歩調を合わせる様に歩いていた。
 バレ気がした。レプタリアンなら元の姿に戻ってる筈であるし、高速で移動できるからだ。
 しかし私は良い言い訳を考えていた。足を痛 めた事と元の姿に戻るのが嫌いである設定。
 前世の記憶の中でレプタリアンは自身の容姿が嫌いである傾向が多くあり、だからこそ積極的に人間に擬態化してるというケースがあったからだ。
 それを言い訳にして平常心を保とうとしてた。

 歩調を合わせていたレプタリアンは「大丈夫ですか?」と声をかけてきた。
 私は恐る恐る振り向き、笑顔で会釈した。「ああ、大丈夫ですよ。少々を足を怪我してしまいして」
 それを聞いたレプタリアンは「それは大変だ」と、背中に乗るように指示してきた。
 私は戸惑った。レプタリアンの存在は悪だと決め付けていたから、その様な対応をされるとは思いも寄らなかったからだ。
 これがレプタリアンの流儀なのか、とりあえず迷惑がかかるからと遠慮はしてみたが、「いざというときは助け合ってこそ仲間だろう」と「さあ、乗れ」という返事が返ってきた。
 断るのも忍びなくなった私は、そのレプタリアンの言うがまま背中に乗った。

 乗ってから直後、全身に物凄いGがかかった。一瞬で時速30kmのスピードを出してる、振り落とされない様に精一杯しがみついた。
 途中、トンネルの両サイドにいくつもの小道を見つけたが、そこからレプタリアンが出入りしてる様子が伺える。
 1分ほどその状況が続き、トンネルを抜け終着点へとついた。

 終着点からは見渡す限りの街が見えた。一見して全体像が把握できな程の広さで何キロ先まであるのか。下へと降りてきた筈なのに、まるで昼間の様に明るかった。