L K 「SOSの子守唄」
ジェイは持っていたプラズマバッテリーを、地面に落としてしまった。それを牛が踏みつけて暴れている。
純金のバッテリーケースは簡単に変形して、破れて穴が開いてしまった。
私たちは走ってその場から逃げたけど、もう手遅れ。プラズマが放出されてしまった。
重機に装填しようとしていたバッテリーにも、インフィニチオン連鎖反応が起こって、インフィニチウムが爆発した。
青白い光が周囲を包み、私たちはそれに巻き込まれてしまった。
・・・再び静かになった。
目を開けると牛が倒れている。
ミュウは? 息をしていない!
「ミュウ! しっかりして! ミュウー!」
必死にミュウを抱きかかえ、起き上がった私は、周囲を見渡すと、キュウもジェイも倒れたままで動かない。
ケイが、駆け寄って来た。
「エル! 大丈夫ですか?」
「私は大丈夫、でもみんな動かないの」
ケイは私の心配をしている。だけど私はケガをしていなかった。
どうして私だけ無傷なの?
作品名:L K 「SOSの子守唄」 作家名:亨利(ヘンリー)