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亨利(ヘンリー)
亨利(ヘンリー)
novelistID. 60014
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L K 「SOSの子守唄」

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 ケイは感情を理解しようとして、自分の変化について考えているようだわ。私もそうだったから分かるの。ケイを起動してもうすぐ7ヶ月になる。
 この星は、恒星の周りを約9ヶ月で一周しているから、季節の移り変わりが速いの。季節と言っても、この星の公転半径が小さいせいで、温暖で雪も降らないし、岩ばかりで、景色の変化もほとんどないんだけどね。
 遺伝子操作したリンゴの木は、そろそろ適応変化が完了するわ。暖かい季節が来る前に、ドームの外に移植したい。
 ケイがその手順のホロシミュレーション実施を提案したけど、今回はシミュレーションなんかしないで、二人で協力して移植を成功させてみたいの。だって、この星の環境に現れる、初めての生物なのよ。それが成功したら、この星の名前を『アップル』にしようかしら。

 Wwwwweeeeeeooooooo・・・・・・
     Wwwwweeeeeeooooooo・・・・・・

 その時、緊急事態を知らせるサイレンが鳴った。ケイは立ち上がり、コンピューターに直接リンクして、緊急事態の内容を確認している。私には無い機能だわ。
「地下の掘削に問題でも?」
「いいえ、救難信号を受信しました」
「惑星外から? まさか、この前の探査船?」
「認証コードが添付されていませんが、間違いなくそうです。いくつもの種類の緊急事態を知らせる信号が発信されています」
その探査船にも船名は無い。データ通信上、固有コードのやり取りで、認識するためだ。