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赤襟の清ちゃんと、三毛猫のたま 16話から20話

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赤襟の清ちゃんと、三毛猫のたま (18)
会津若松の奥座敷・東山温泉

 人口12万人の会津若松市の中心地から、車で10分。
鶴ヶ城から南東方向に、およそ3km。
会津若松の奥座敷と呼ばれている東山温泉は、湯川(ゆがわ)沿いに、
20軒以上の温泉宿とホテルが密集している。
湯量は毎分1,500リットル。現在でもおおくの芸妓が活躍している。
「からり妓さん」と呼ばれ、古い歴史を誇る温泉街に、華やかな
彩(いろど)りを添えている。


 温泉は今から千三百年前、名僧・行基によって発見された。
ここは東北地方で最大の芸妓の街。
昭和30年代の最盛期には、200名を超える芸妓が居た。
しかし。観光ブームの衰退とともに、置屋も芸妓も数を徐々に減らした。
いまでは20数名の芸妓が、当時の名残りを今日に伝えている。


 芸者衆が履く、からりからりと下駄の鳴る音に、独特の風情があった。
ここから『カラリ』と名付けられたという説もある。
しかし。からりは実際には、年少芸妓のことを指している。
一人前になっていない若い芸妓や、見習いとしてお座敷に出ている
少女たちのことを総称して『カラリ妓さん』と呼ぶ。