赤襟の清ちゃんと、三毛猫のたま 11話から15話
赤襟の清ちゃんと、三毛猫のたま (12)
(12)清子の長い一日
平家絵巻行列に参加する人たちが体育館で、身支度を整える。
それが終わると、湯殿山神社の境内へ移動する。
出陣式をおこなうためだ。境内で、出陣のための最初の儀式がひらかれる。
壇ノ浦に近い赤間神宮から由来した、『祓神楽(はらえかぐら)』
の奉納から、平家大祭の幕があく。
『祓神楽』は、赤間神社独自の舞といわれている。
独自の舞が遠く離れた平家落人の里で、巫女たちによって再現されていく。
調子の早い笛と太鼓を伴奏に、白い小袖に緋色の袴を履いた巫女たちが
鈴と御幣を手に、くるくる左右に旋回していく。
おさげ髪の清子は、髪の長さを足すために髢(かもじ)を使用している。
(※髢(かもじ・髪文字)とは、髪を結ったり垂らしたりする場合に、
地毛の足りない部分を補うためにつかう添え髪・義髪のこと)
作品名:赤襟の清ちゃんと、三毛猫のたま 11話から15話 作家名:落合順平