どんぶらこ
一
https://www.youtube.com/watch?v=j3cLXqucm6c
J. S. Bach / Messe in h-moll BWV 232: 1. Kyrie eleison
Artists: TOMA Shuichi (cond.) / Symphonia Collegium OSAKA (orch.) / Collegium Musicum Chor,
OSAKA Sep 08 1990, "The 22nd Regular Concert of Ensemble Schutz" at The Symphony Hall
どんぶらこ、どんぶらこ
どんぶらこ、どんぶらこ
どんぶらこ、どんぶらこ
どんぶらこ、どんぶらこ
むかしむかし あるところにおじいさんとおばあさんがおりました。
ふたりはなかよく山のふもとのむらで仲良くくらしていましたが
ざんねんなことに子宝にはめぐまれていませんでした。
ふたりはとてもはたらきものでした。
ある桃の花が咲きはじめた春の日にいつもとおなじように
おじいさんは山へ柴刈りに、おばあさんは川へ洗濯に出かけました。
おばあさんが洗濯をしていると、川の上流からおおきな嬰児籠(えじこ)が流れてくるではありませんか。
どんぶらこ、どんぶらこ
どんぶらこ、どんぶらこ
どんぶらこ、どんぶらこ
どんぶらこ、どんぶらこ
嬰児籠にはもちろん赤子が乗せられていて、おばあさんは泣き叫ぶ赤子の声を聞いてその嬰児籠をひろいあげました。その中には玉のような男の子が乗っておりあざやかな桃色のべべが着せられておりました。
かわいそうに、おなかがすいているのか、とてもおおきなこえで泣いていたのでおばあさんは赤ん坊を家に連れ帰りました。
山からかえったおじいさんは、確かにこの川の上流には誰も住んでおらぬし、このような色鮮やかな着物をこさえるとこなればたいしたお金持ちかなにかだろう、と思いましたが、そんな高貴な方がこんな山奥にまで来るわけがない。おばあさんが赤ん坊をあやすときにみせる幸せそうな笑顔をみたおじいさんはいいました。
このこは、きっと神さまがわしらにおさづけになった子なんだろう。
わしらが大事に育てなければ、な。
と。
おばあさんはたいへん喜び、この男の子は桃太郎と名付けられました。
桃太郎はおじいさんとおばあさんに大事に育てられすくすくと成長しました。おじいさんとおばあさんの長い経験から培われた知恵を備え、体は頑強で俊敏さを備えていました。熊と相撲を取ったり、狼と追いかけっこをしている間に動物たちとはなしができるようになりました。
ある日、山に柴刈りにいったおじいさんは山奥に住む野武士に追われ怪我をしました。おじいさんは野武士と鬼ヶ島に住む鬼が手をむすび、やがて村に攻めてくることを聞いてしまったのです。
桃太郎は決意しました。
悪い奴らを全部退治してやる、と。
おばあさんに、きび団子を作ってもらうと、それをもって山奥を、そして鬼ヶ島を目指しました。
とさ。