赤襟の清ちゃんと、三毛猫のたま 6話から10話まで
赤襟の清ちゃんと、三毛猫のたま(8)
深川芸者の由来
縁側でたまが、うたた寝している。
春奴と清子が出かけてしまうと、家の中ががらんとする。
置いてある食事の量がいつもより多い。
ということは2人とも、今日は、帰りが遅くなることを意味している。
山々が日に日に、新緑を深くしていく。
この頃になると、緑に囲まれた湯西川の街に『平家大祭』の日が近づいてくる。
祭りに入ると、町の人たちが平家の武者や女人に扮装する。
200名あまりの行列が、湯西川の街中を練り歩く。
山間に琵琶の演奏と雅楽の調べが流れる中。一日中、平家に関する催しが
くり広げられる。
平家の栄華ぶりが、山あいの温泉地によみがえってくる。
作品名:赤襟の清ちゃんと、三毛猫のたま 6話から10話まで 作家名:落合順平