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戒厳令都市デタトンの恐怖

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Dr.パンプアップ・ハイはニヤニヤ笑いながら言った。
 「そう言うのって、オタクっぽくない?キミは絶対正義属の正義オタクなんだよ」
 ポロロンは言った。
 「失礼なことを言わないで下さない。なんで、正義がオタクなんですか」
Dr.パンプアップ・ハイはニヤニヤ笑いながら言った。
「そうやってムキになって怒るところがオタクっぽくないかな」
 ポロロンは言った。
 「あなたは悪です!故に私は戦います!たとえ、この身が滅びようとも正義の為に戦うのです!」
Dr.パンプアップ・ハイはニヤニヤ笑いながら言った。
 「面白いね。実に面白いよ。簡単に殺すと、つまらないぐらいに面白いよキミ」
ポロロンは気合いを入れた。
 「ハァァァァァァァァ!」
 ポロロンはDr.パンプアップ・ハイに向かって駆けていった。
 ポロロンは言った。
 「「円輪脚」!」
 ポロロンは空中で一回転し、Dr.パンプアップ・ハイに胴回し回転蹴りを放った。
 ポロロンの胴回し回転蹴りが命中する前に、Dr.パンプアップ・ハイの身体は1メートル横に瞬間移動した。
 ポロロンは空中で言った。
 「かわされた!」
 ポロロンは片膝をついて着地しながら言った。
Dr.パンプアップ・ハイはニヤニヤ笑いながら言った。
 「魔法使いも、ボクの様に高レベルになると格闘家の真似事は出来るんだよ」 
ポロロンは言った。
 「ガゼル連撃脚!」
 ポロロンは右中段前蹴りをDr.パンプアップ・ハイの胴体に打ち込み、左脚の上段前蹴りをDr.パンプアップ・ハイの顎に打ち込んだ。
 だが、足の感触が違った。
 まるで鋼鉄を蹴っているような感覚だった。
 Dr.パンプアップ・ハイはニヤニヤ笑いながら平然としながら言った。
 「どうだい?君程度の格闘家の技はボクの魔法で無効にできるんだよ」
 ポロロンは言った。
 「それだけの魔法の力を持ちながら、なぜ、悪い事に利用するのですか!」
 Dr.パンプアップ・ハイはニヤニヤ笑いながら言った。
 「悪い事の方が、世の中の為になるんだよ。醜く汚い強欲な人間達の私利私欲が、世の中を動かし、公の為に役に立つんだ。ボクァ、魔法使いとして、在る意味、善を為しているんだね。ボクァ、公共の味方なんだよ」
 ポロロンは言った。
 「それは、まやかしの言葉です!つねに正義は必要です!」
 Dr.パンプアップ・ハイはニヤニヤ笑いながら言った。
 「いいねえ。キミは、本当に簡単に殺すとつまらないキャラをしているね。どうしようか。今殺しちゃう?ダメだね、もっと、たっぷりイジって楽しんでから殺さなきゃだめだよね」
 ポロロンは言った。
 「何を言っているのですか!」
 Dr.パンプアップ・ハイはニヤニヤ笑いながら言った。
 「うーん。こう言うことさ。つまり、ボクァ今から、在る行動を取る」
 ポロロンは言った。
 「何ですか!その在る行動とは!」
 Dr.パンプアップ・ハイはニヤニヤ笑いながら言った。
 「つまり、こう言うことさ。逃げるんだよ。サヨナラぁ!」
 Dr.パンプアップ・ハイはニヤニヤ笑いながら、突然消えた。
ポロロンは虚を突かれた。
 「逃がしてしまった」
 ポロロンはDr.パンプアップ・ハイが消えた場所を見ていた。
 ポロロンは言った。
 「悪です。絶対悪を見つけました!先祖ナーロン・アッパカパーの子孫として見逃す事の出来ない絶対悪です!」
 ポロロンは胸の前で拳骨を握り、固く誓った。

看護婦の帽子とエプロンを付けたステディ・ベアーは、160センチぐらいに巨大化して、患者の載った車椅子を押していた。
 痩せてはいるが、整った顔立ちの美青年が、そこには居た。だが、険がある顔をして、金髪の長い髪を神経質そうに弄っていた。
ダンジョニアン男爵の迷宮競技で、スカイとコロンに倒された、レクリエーターは、デタトン製薬の培養槽でクローン培養された、生まれたときの人間の身体のクローン体に魂を押し込められていた。
「畜生。殺してやる。殺してやる。スカイ・ザ・ワイドハート、そして、コロナ・プロミネンス。殺してやる。殺してやる」
ジョイシャーは、巨大な胸を両手で持って揺すって、患者のレクリエーターの前で腰を振って踊っていた。
 「あっはん、うっふん。今のキミは、「お仕置きハイロー病院」の患者なのですわん。患者は、ドクターの言う事を聞いて安静にしなければならないのですわん。このジョイシャーの患者は、常に、セクシー、ムンラ、ムラムラの治療を受けるのですわん」
 お仕置きハイロー病院の患者、レクリエーターは言った。
「このレクリエーターを一度殺したんだ。スカイ・ザ・ワイドハート、コロナ・プロミネンス。許さないぞ。ボクは絶対に許さないぞ」
 ジョイシャーは言った。
 「あっはん、うっふん。本当は、一度死んで、あなたの魂は地獄に行くところだったのですわん。でも、院長のハイローゲーム様が,こんな時の為に用意していた。魂保管計画で、あなたの魂は、一度、魂の器に移された。だから、死んでも、魂を、また、今の身体に移すことに成功したのですわん」
患者レクリエーターは言った。
 「こんな、人間の身体に魂が押し込められるなんて、数百年ぶりの屈辱だよ。許せないよスカイ・ザ・ワイドハート、コロナ・プロミネンス、必ず殺してやる。必ず殺してやるんだ」
 ジョイシャーは両腕を頭の後ろで組んで、巨大な胸を振るわせて踊りながら言った。
 「あっはん、うっふん。リハビリですわん。
人間の身体とキミの魂の繋がり。この今の状態を安定させるのですわん。それにはリハビリが重要ですわん。ムンラ・ムラムラ」
 患者レクリエーターは言った。 
「まだ記憶も完全に戻っていない。簡単な魔法も使えない。スカイ・ザ・ワイドハートとコロナ・プロミネンスに復讐することも出来ない。この無力な人間の身体が憎らしいよ」
 ジョイシャーは、腰に手を当てて、尻を振りながら言った。
 「あっはん、うっふん。今のキミの身体は、魂との結びつきが強い、生まれたときの身体なのですわん。魂の器から、取り出されたキミの魂は、「二重の螺旋学派」のクローン培養で作られた、キミの生まれた時の身体に移されたのですわん」
 レクリエーターは咳き込んだ。
「ゲホッ、ゲホッ…」
 レクリエーターは言った。
「人間として生まれた時に、この病弱で、ひ弱な身体を、どれだけ憎んだことか。ゲホ、ゲホ」
そして手に血が付いた。
 レクリエーターは情けなさそうな顔をして手に付いた血を見た。
 レクリエーターは続けた。
 「生まれつき病弱だったのさ。肺病に罹り常に喀血して、死ぬのを待つだけの人生さ。
だが、ボクには、魔法の才能が在った。この弱い人間の身体から自由になる魔法を会得したんだ」
 ジョイシャーは巨大な胸を振るわせながら言った。
 「あっはん、どうやらナッカク病に掛かったようですわん。その身体は、虚弱なのですわん」
 レクリエーターは言った。
 「早く、「魔王」で作り出した、魔族の身体が欲しい。こんな人間の身体を捨てて魂を移し替えるんだ」
 ジョイシャーは言った。