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戒厳令都市デタトンの恐怖

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 そして着地した。が、バランスを崩して尻餅を、ついて倒れた。
 マグギャランは言った。
 「ふむ、三段跳び蹴りは出来ないようだな」
ポロロンは立ち上がった。
 ポロロンは言った。
 「この技は、わたくしは得意ではないのです。ですがデタトンの悪を倒すためには必ず参加します」
スカイとマグギャラン、コロンは、皆困った顔で顔を見合わせていた。

 ローサル達キャンディ・ボーイズは、デタトン問題対策委員会が設置された、フラワー・ビレッジに辿り着いた。
 ローサル達4人は、兵士に案内されて、ロマシク・ボンドネードが居る、臨時作戦室に入っていった。
 床に穴が開いていたが。ロマシク・ボンドネードは、そこに居た。
 ローサルは言った。
「よお、ロマシク、久しぶりだな」
ロマシク・ボンドネードは言った。
 「ほう、「嘘つきローサル」の、お出ましか」
 ローサルは言った。
 「止めてくれよ、嘘つきは、お前の弟のリート・ボンドネードの方だぜ」
 肉を下品な食い方で食べて居る、そこそこの美人の女が言った。
 「おい、オヤジの悪口を言うんじゃねぇ」
 ローサルは女を見た。
 ローサルは言った。
 「何だよ。誰だ、そいつ」
 ロマシク・ボンドネードは言った。
 「リート・ボンドネードの娘のモルガだ」
ローサルは言った。
 「前の仕事で、オマエの親父にハメられて、仕事を、しくじるところだったんだぜ」
モルガは言った。
 「ハメられるヤツが間抜けなだけだろう」
 ローサルは言った。
 「確かにそうだ。だが、オレ達は、報酬は貰ったぜ」
 モルガは言った。
 「どういうことだよ。オヤジが仕事を成功したのに何でオマエ等が、報酬を貰ったんだよ」
 ローサルは言った。
 「世の中、たまには正義が在るって事さ」
 モルガは言った。
 「正義なんて青臭いこと言っているんじゃねぇよ」
 ローサルは言った。
 「正義なんて冗談だぜ。オレ達の実力さ。オレ達が、仕事に成功していたのにオマエの親父がウソ付いて、詐欺をして依頼主からカネを巻き上げた。オレ達を仕事に成功した証拠を別のパーティから依頼主に見せて無事にカネが手に入ったという話しだ」
ロマシク・ボンドネードは言った。
 「何しに来たんだ」
 ローサルは言った。
 「オレ達4人は、デタトンのミュータント事件解決に協力するために、お国の為に働く覚悟で参りました」
ローサルはニヤリと笑って敬礼した。
ロマシク・ボンドネードは言った。
 「「嘘つきローサル」らしい嘘だな。だが、実はミュータントは存在しない。居るのは全て古代モンスターだ」
モルガが下品な笑いを浮かべた。
 モルガは言った。
 「聞いちまったよな。もう逃げ出す事は出来ないぜ「嘘つきローサル」」
 ローサルは言った。
 「モルガ・ボンドネード勘違いするな。オレ達は逃げたりしない。自分達で、デタトンに潜り込むって事だ」
 魔法使いシャール・ジャーハは言った。
 「そうだ」
 医師のターイ・ラッスルは言った。
 「そうです」
風船ガムが割れた。
 盗賊のソフーズは言った。
 「オレ達はローサルと一蓮托生って事だぜ」
 モルガは鼻白んだ顔をした。
モルガは言った。
 「テメェ等、自分の命が惜しくねえのかよ」
ローサルは言った。
 「命を賭けなければ、勝てない時もあるさ」
 ローサルはモルガと睨み合っていた。
 
 ロマシク・ボンドネードは睨み合うローサルとモルガを見ていた。
 ロマシク・ボンドネードはローサルと知人だった。
 ローサルは、ガミオン貴族派に近づこうとしていた。
 だが、ロマシク・ボンドネードはローサルの真意を図りかねていた。
 貴族の血脈で固めている「ガミオン貴族派」に浮遊都市ウダルのスラム街出身のローサルが加わる余地は無い。
 だが、それは、新興の政治勢力の地代地主達の「ベチャル改革派」に加わる事が出来ない事でも在った。
 かといって、ローサル達は「マキラ軍部派」に近づくわけでは無かった。
 ロマシク・ボンドネードは、ローサル達に政治的なセンスが乏しいのかと考えていた。
 貴族の血脈で固めている「ガミオン貴族派」に取り入る事で、ローサル達は利益を得る事が出来るつもりで居るのだろうか。という事だった。
 ウイッキイド・ゴーストの局長、「W」が
臨時作戦室に入ってきた。
 Wは、五十代後半の男性だった。
 Wは言った。
 「ミスター・ボンドネード。ガミオン大臣がフラワー・ビレッジに到着しました」
 ロマシク・ボンドネードは困惑した。
 「速いな」
Wは言った。
 「鋼鉄の歯車学派の「空飛ぶ船」を使ったそうです」
 ローサルは言った。
 「おい、ロマシク、オレ達をガミオン大臣に引き合わせろよ」
 ロマシク・ボンドネードは言った。
 「無理だ。私だけが会う。モルガとローサル達は、この臨時作戦室から出て行ってくれ」 ロマシク・ボンドネードは人払いをした。
 
ガミオン大臣は杖を突いて臨時作戦室に入ってきた。
 その身体の動きは、ぎこちなかった。
 ガミオン大臣の他には「ウイッキイド・ゴースト」の局長Wと白衣を着た二人の男女が居た。
ロマシク・ボンドネードは、偉い人の前でする、とっておきの最敬礼をした。
 ロマシク・ボンドネードは言った。
「ガミオン大臣、よくぞ、この危険なデタトン近郊のフラワー・ビレッジまで御足労くださいました」
ガミオン大臣は言った。
「ロマシク。挨拶はいらないよ。まだ、ミュータント問題はカタがついていないのかね」
 ロマシク・ボンドネードは言った。
 「ええ、そうです。実は、偵察した結果、ミュータントではなくて古代モンスターがデタトンの回りに出没しているのです」
 ガミオン大臣の後に居た、白衣の前を開けて割れた腹筋を見せているビキニ・パンツの筋肉質の男が言った。
「あちゃー。そこまで判られちまったの。困っちまいますね」
判られちまった?
 どういう事だ。
 ロマシク・ボンドネードは疑惑を持った。
 白衣を着た巨大な胸をした、くびれた腰つきの金髪女が胸を揺すって言った。
 「あーん。もう。最悪ですわん。院長がカンカンになって怒り出しますわん。プルプルン」
 ロマシク・ボンドネードは言った。
 「この方達は」
ガミオン大臣は言った。
 「彼等は、闇医者達だ」
 ロマシク・ボンドネードは言った。
「ガミオン大臣どういうことですか何故、闇医者達が居るのですか」
 ロマシク・ボンドネードは言った。
 何か、この組み合わせに違和感を感じていたのだ。
ガミオン大臣は言った。
 「彼等は、実は他言無用だが、不老不死の薬を作り出す研究をしているのだよロマシク」
ロマシク・ボンドネードは言った。
 「不老不死は、テロメアの発見で、二重の螺旋学派が、否定している筈です」
ガミオン大臣は言った。
 「確かに、二重の螺旋学派は否定しているが。森人族のように、身体が老化せず病気にも掛からず人間の十倍もの寿命を持って居る例が在る。我々は、長寿を欲しているのだよ。私も含めてだロマシク」
 ロマシク・ボンドネードは言った。