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死闘のツルッペリン街道

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そして横からスカイの前に出していた左足の腿にローキックが直撃した。
 ヒゲンは言った。
 「ちょこ、ちょこ跳ね回る足を、まず塞いでやる。カッハハハハハハ!」
ヒゲンは右足を上げたまま笑った。
 スカイは叫んだ。
「うるせぇぞ!オレはデカイヤツを、のすのが好きなんだよ!」
思ったよりヒゲンのローキックは威力が在った。スカイの左足の腿が痺れた。
ヒゲンは言った。
「おー歌っとる、歌っとる。ワシのケツの下で圧死をするのがいいか、それとも顔をワシの股ぐらに挟んだリバース・パイルドライバーでも掛けて屈辱投げで殺してやるかな。どちらでも屈辱死は免れぬわな。がはははははははははははは」
スカイは言った。
「どっちも食らわねぇよ!」
どっちも食らうことは嫌ではあった。
だがスカイは動揺していた。これが、ヒゲンのペースであることは判っていたが。奴のペースに乗せられたままだった。
 これが歳の功と言うやつなのか。
 だが、こんな大人になるのは嫌だった。
 マグギャランの悲鳴が聞こえた。
「スカイ!」
カンオは歌っていた。
「アーバーン♪ギャルゥードォー♪俺は色男ぉ♪」
 マグギャランは「ゴイスのカンオ」にタワーブリッジを掛けられて担ぎ上げられていた。そしてマグギャランはカンオと共にグルグルと回転されていた。
 「スカイ!助けてくれ!」
マグギャランは叫んだ。
スカイは言った。
 「何、捕まっているんだよ!」
スカイは、マグギャランの救出に向かった。
 スカイは駆けていった。
 スカイは言った。
 「テメェ、この野郎!」
ヒゲンが言った。
 「カンオやれい!」
 カンオは言った。
 「アイ、アイ・サー」
 ゴイスのカンオはスカイに向けてマグギャランをボディスラムで投げつけた。
 「うげっ!」
 スカイは背中から飛んでくるマグギャランと正面から、ぶつかった。
そしてそのまま、倒れた。
 マグギャランがスカイの上で言った。 
 「ナイス・フォローだスカイ」
 スカイは言った。
 「イテェよバカヤロウ。何、捕まってんだよ」
スカイは転んだ拍子に右肘を床に強く打って痛かった。
「逃げろ!」
マグギャランがスカイの腕を引っ張った。スカイは、ヒゲンの巨大なケツを頭上に見た。
うげっ!
 ヒゲンは言った。
 「「垂直ドンケツ」じゃい!」
ヒゲンの勝ち誇ったような声をスカイは聞いた。
スカイはマグギャランの腕に引っ張られて慌てて横に転がった。
 スカイが倒れていた場所の床に、床板を、かち割ってヒゲンの「垂直ドンケツ」が、めり込んだ。ケツの風圧でスカイの髪の毛が揺れた。
 マグギャランは、うわずった声で言った。
「何て、恐ろしいケツを使った技なのだ。ここまで極められたケツ技を俺は初めて見た」
 スカイは滲み出てきた冷や汗を右腕で拭いながら言った。
「あのケツは食らう訳にはいかない」

コロンの前に、エターナルのガウンを脱ぎスパッツ一枚の男「火炎殺法のギラーリ」が立った。
 ギラーリは言った。
「俺は、魔法都市エターナル出身の格闘家、
ギラーリ・フゲー。人呼んで「火炎殺法のギラーリ」」
 コロンは言った。
 「……炎を使うなら負けない」
 ギラーリは手に炎を出した。
 「火炎殺法100式、炎のコマ!」
 火の玉が、ぐるぐる回って、コロンに殺到した。
コロンは言った。
 「……炎のコマ!」
 コロンの杖から、ギラーリが作った火の玉に似た、火炎球が現れて。ぐるぐる回って、ギラーリの炎のコマと、ぶつかった。
 そして火炎球同士はボンと音を立てて爆発した。爆風がコロンとギラーリの髪と服を揺らした。
 ギラーリは言った。
「なぜ私のオリジナル魔法「炎のコマ」を使えるのだ」
 コロンは言った。
 「……炎を使うなら負けない」

バゲットは言った。
「何、私も戦うのか。経営者だぞ、私は」
 竹刀を持った「赤唐辛子のガラシ」を前にしてバゲットは辺りをキョロキョロ見回していた。
「へへっ、俺の名前はガラシ。犯罪巷では「赤唐辛子のガラシ」と呼ばれている。テメェを捕まえてブリリアントの旦那に連れていけば金がたんまりと一人頭百ネッカー(一千万円)も手に入るっていう寸法よ。判ってんのか、この野郎!」
赤唐辛子のガラシは竹刀で床を叩きながら叫んだ。
 バゲットは、奇妙な構えを適当に構えた。
「ふん、チンピラめ。反社会勢力反対の堅気の力を見せてやる」
 スカイは言った。
「おい、どういう事だよ!バゲット!オレ達の成功報酬が一人頭十ネッカー(100万円)で、プリリアントの方は一人頭百ネッカー(1000万円)じゃねぇか!やってらんねぇぞ!」
バゲットは言った。
「ブリリアント商会はヒマージ王国の中堅の商会だ小規模のバゲット商会とは資本金が違うのだ」
ガラシは言った。
「テメェは何考えているんだよ!俺達はカネが欲しいんだよ!判らねぇのかよ!」
ガラシは竹刀を床に打ち付けて叫んでいた。
 バゲットは言った。
 「判るものか。私だってカネは、いくらでも欲しいのだ」
 ガラシは言った。
 「食らえ!」
 ガラシは竹刀で、バゲットを腹を突いた。
 バゲットは腹を押さえた。そして、うずくまった。
 バゲットは言った。
 「痛ぅ!」
 ガラシは言った。
 「しばき倒しちゃる!」
 ガラシは竹刀で更にバゲットを引っぱたいた。

 ラバナが武器屋のバンダと対峙して言った。
「私も戦うと言うの」
ラバナと対峙した「武器屋のバンダ」は、凶悪そうな刃物が付いたヌンチャクの鉄球が付いた方を振り回して言った。
 「へへへへ、姉ちゃん、眼鏡なんか付けていると、レンズが割れたら、眼球に、ぐちょぐちょに突き刺さって失明するよ」
ラバナ言った。
「それはマズイかも」
ラバナは眼鏡を取った。
ラバナは言った。
 「うっ、視界がぼやける」
 ラバナは目を押さえて、よろけた。
バンダは言った。
 「隙アリじゃい!」
 バンダは,ヌンチャクの鉄球をラバナの腹に叩き付けた。
 ラバナは言った。
 「痛っ!」
 ラバナは腹を押さえて、うずくまって言った。
バンダは言った。
 「へへっ、元ヤンキー女の怖さ、凄さ、恐ろしさを教えてやるわい」
バンダは巨悪な武器を振り回しながら言った。
 ラバナは言った。
「文系ヲタク女子の私では元ヤンキー女に敵いっこない」
 
スカイとマグギャランは、「ドンケツのヒゲン」と「ゴイスのカンオ」と対峙していた。
 ヒゲンは言った。
 「どうした。タッグ・マッチでもするか」
 マグギャランは言った。
 「スカイ、気をつけろ。あの「ゴイスのカンオ」は、投げ技を得意とする。迂闊に近寄ると、さっきの俺と同じように、吸い込まれるように捕まってしまう」
 スカイは言った。
 「あの、「ドンケツのヒゲン」のケツ技「ドンケツ」には注意しろ、当たったら即死だ」
 マグギャランは言った。
 「ああ、判っている。厚い床板を砕く破壊力だ」
突然、外から声が上がった。