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馬場ふたば
馬場ふたば
novelistID. 61242
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マージナル・マン

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田中母「好い加減な事言わないで。あんたはもう子どもじゃないでしょ?自分の進路がどうするのが一番かわかって......」
佐藤父「お前はまだ子どもだから。」
鳥 丸「あなたはまだ子どもなんだから。」
高橋母「お姉ちゃんは大人だもんね。」
田中母「あんたはもう子どもじゃないでしょ?」
伊藤母「あなたはもう子どもじゃないでしょ?」
大 人「もう子どもじゃないんだから、まだ大人じゃないんだから」

   青ホリCI
   高校生登場。

高校生「うるさーい!」
り ほ「まだ子どもなんだから?」
まなみ「もう子どもじゃないんだから?」
あきら「都合よく大人はそう言って、」
みずき「矛盾な言葉を押しつける。」
かなこ「私達、結局どっちなの?」
高校生「大人の理不尽にいつまでも黙ってると思うな!」
り ほ「大人の事情ってなんだ!」
まなみ「大人の都合で勝手に決めるな!」
あきら「やりたいことをやらせろ!」
みずき「やりたいって言って何が悪い!」
かなこ「やりたいことして何が悪い!」
り ほ「私たちは今ここに宣言します」
高校生「私たちの可能性を!未来を!大人に決めつけさせないと!」

   ●教室(文系クラス)、昼間
   チャイム音CI
   地明かり
   教室には佐藤りほ(以下りほ)、鈴木あきら(以下あきら)、高橋まなみ(以下まなみ)、伊藤かなこ(以下かなこ)、田中みずき(以下みずき)が机に向かって勉強している。

り ほ「......っだぁ!分かんない!」
みずき「俺も分かんない!わけわかめ。」
まなみ「ちんぷんかんぷんだよ。」
かなこ「えー?もう、どこが分かんないの?」
三 人「ここ!(同時に同じ場所を指す)」
かなこ「あー、これはね......(教える)」
三 人「なるほど!」

   しばらく勉強する
   時計カウントダウン5回CI

三 人「わっかんない!」
あきら「どんだけ集中力無いの。」
り ほ「分かんないもんは分かんないんです。」
まなみ「理解しようとはしてるんだけどね。」
みずき「そもそも夏休みなのに宿題あるのがいけないんです。」
二 人「それな!」
かなこ「休憩入れようか。」
あきら「集中力切れてきたしね。」
かなこ「はい、バカサントリオ休憩するよ。」

   ダラダラする感じ

あきら「にしても、教室借りれてよかったね」
かなこ「意外とあっさり貸してくれたよ。」
みずき「さすが生徒会。」
り ほ「ありがたやーありがたやー。」
まなみ「でも意外だよね、鳥丸先生が許してくれるの。」
あきら「確かに。あのおばさん最近ヒステリックだから。」
り ほ「更年期?」
あきら「そう。」
かなこ「あ―違う違う。貸してくれたの有川先生。『集まって勉強する場所が欲しいので教室をお借りしても宜しいですか?』って聞いたら『いいぞ、使いなさい』って。」
全 員「なるほどね」
あきら「やっぱりおばさんが貸してくれる訳なかったかー。」
みずき「『勉強は個人でやるものです!』とか言って絶対貸してくれないよな。」
あきら「そーそー。」
まなみ「ちょ、さすがにそれは言いすぎなんじゃ......」
り ほ「いいじゃん、似てるし。」
まなみ「そういうことじゃなくて......」
みずき「まなみは頭固いな。もう少し頭を柔らかくしないと。」
り ほ「こんにゃくみたいにね。」
あきら「こんにゃくより豆腐じゃない?」
かなこ「それを言うならプリンでしょ!」
三 人「それだ!」
まなみ「えー......」
かなこ「ていうかさ、なんであきらはそんなに鳥丸先生を目の敵にしてんの?」
あきら「なんでって、嫌いだから。」
かなこ「......なんかあった?」
あきら「......別に。あったとしても言うまでの事じゃないし。」
かなこ「そっか。」
みずき「そういや、もう皆三者面談終わった?」
全 員「終わったよ。」
みずき「何か言われた?」
り ほ「私は特に何も?」
みずき「俺、働きたいって言ったら反対された。」
まなみ「みずき、就職するの?」
みずき「俺、勉強嫌いだし、就職した方が楽かなって。」
まなみ「資格とか、要るんじゃない?」
みずき「俺持ってるよ。」
まなみ「何を?」
みずき「漢検5級!」
り ほ「それなら私も持ってる!」
まなみ「それって、持ってても意味ないんじゃない?」
二 人「そうなの!?」
まなみ「ほら、もっと実用的なやつとか......例えば......」
あきら「英検1級」
かなこ「それは外人でも無理。」
あきら「えー。」
まなみ「資格持ってないなら反対する大人の気持ちも分からなくはないかな。」
みずき「でも、先生はいいって。社会を学ぶにはもってこいだって。」
あきら「言われたの?」
みずき「うん。」
り ほ「それならまだいいじゃん。」
みずき「でも、かあちゃんが大反対。」
かなこ「あのみずきママが?」
あきら「息子溺愛親ばかママさんが?」
みずき「人のかあちゃん馬鹿にすんな。」
り ほ「珍しいね、みずきママが反対するなんて。それこそ二人が言ってる様にみずきのこと大好きで、今まで全部いいよーって言ってきてたのに。」
みずき「だよなー。俺もてっきり賛成してくれると思ってたんだけど。」
り ほ「予想外に。」
みずき「大反対。」
あきら「もう勉強頑張るしかないんじゃん?」
みずき「これ見ていうか!?(宿題みせる)」
全 員「......。」
みずき「進学組はいいよな。反対とかされないだろ。」
あきら「そうでもないよ。」
みずき「え!?」
あきら「聞いてよ!あのおばさんったら、私が県外に進学したいですって言ったら真っ向からだめだめだめだめ......反対攻撃炸裂!思わず親の前でキレちゃったわよ。まったく......ねぇ、聞いてるの?」
全 員「聞いてるわ。」
まなみ「ていうか、あきら県外に進学するの?」
あきら「うん」
みずき「お前......すごいな。」
り ほ「あがめたてまつるだよ。」
あきら「将来就きたい職業の資格を取るためにはね、県外の大学しか道がないのよ。」
り ほ「そこまで真剣に考えてなかった。」
かなこ「だから、鳥丸先生を......あ、ごめん。」
あきら「まあ、そういうことなんで。」
り ほ「でも私、先生押しきったよ?」
全 員「はあ!?」
あきら「あの、おばさんを......」
り ほ「『頑固だね』って言われたよ。」
まなみ「なんて言ったの?」
り ほ「夢とか目標とか特に決まっていないので、資格とかたくさん取れそうな専門学校に行きますって言ったの。」
みずき「それで?」
り ほ「目標を持っていないのに適当に決めるなんて......!」
あきら「あー、やっぱりそう言うか。」
り ほ「だからこそですよ!専門学校で目標を見つけるんです!それの何が悪いんですか!」
まなみ「......言ったの?」
り ほ「言ってやった。」
かなこ「流石りほだわ。」
あきら「それで?」
り ほ「終りだけど。」
あきら「え?」
り ほ「押し切った。」
あきら「なんも言われなかったの?」
り ほ「うん。」
あきら「......そう。」
かなこ「まなみは?」
まなみ「え、」
かなこ「三者面談。どうだったの。」
作品名:マージナル・マン 作家名:馬場ふたば