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未花月はるかぜ
未花月はるかぜ
novelistID. 43462
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そらのわすれもの7

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都心にあるプラネタリウムの施設は日曜日のため、いつもよりも賑わっていた。その入り口で優太は知秋を探した。

「よっ!」
優太を見つけると知秋は元気よく駆けていった。優太は驚いた顔をしている。
「なんだよ?」
「いや…。」
知秋は優太の落ち着かない様子に少し不安になる。はしゃぎすぎたかもしれない…。そう感じながらも知秋は気持ちをふりきるように優太に話しかける。
「感じ悪いんだけど?」
優太は少し戸惑った後、しどろもどろに言った。
「制服なんだなと思って…。」
「あ…。」
知秋は思わずスカートをひっぱり恥ずかしがった。着られれば何でもいい。そう思って出てきてしまったのだ。
「仕方ないだろ…制服以外着る機会なんて殆んどないんだし…。それに…。」
「?」
少し知秋は悩みながら続きを言う。
「実の子じゃないあたしに竜也が必要以上金を使う意味ないだろ…。」
言ってから想像以上に自分の言葉に傷付いている自分に知秋は気付いた。
「まあ、学費も生活に必要なお金も出して貰っているんだけどさ…。」
慌てて付け足す。しかし、その言葉は優太に対するフォローになっていない。あくまで、自分が大切にされていないわけではないという虚しいアピールだった。その証拠に優太の顔は暗い。
「そんな下らない話はいいや。行こう!」
知秋は優太の背中を押した。
自分の悲しい気持ちに優しい人を巻き込むのは良くない…知秋は優太の顔を見てそう思った。