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亨利(ヘンリー)
亨利(ヘンリー)
novelistID. 60014
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冰(こおり)のエアポート

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「いえ、友達を訪ねてたんです」
「へえ。そのお友達、中国の方ですか?」
「いいえ。高校時代からの友達です」
「でもこんな寒い時期に、よく来ましたね」
「ええ。寒いとは聞いてたんですが、マイナスの気温って経験なくてビックりしました。そちらはよく来られるのですか?」
「はい。ここ半年ほど、仕事で行ったり来たりでした」

搭乗口には多くの乗客がいたが、ゴールドメンバーの博之とビジネスクラスの寿美代は、そのまま優先的にゲートを通過した。この時、博之は、
(彼女はきっとビジネスクラスだろう。でも自分は今日、エコノミーなんだよな。カッコ悪)
と思っていた。
機内に入るとキャビンアテンダントがチケットを確認して、座席の方向を案内している。博之は寿美代と同じ通路へ案内された。彼女はビジネスクラスの座席のプレートを確認していて、博之はそれを横目に、更に後部のエコノミークラスへとそそくさと進んで行った。

博之は座席をいつも通路側で取っている。奥側に座るとトイレに行く際、通路側の乗客に気を使うからだ。そして見付けた自分の座席は、赤ら顔の男の前列だった。彼はやはり、ここでも大きな声で話していた。 
博之が座席に着いた時、通路から前方のビジネスクラスで、寿美代がお土産の紙袋をシート上のトランクに載せている姿が見えた。両手を上げて荷物を押し込む時に、スタイルのいい胸の張りが実にセクシーに思えた。
そして寿美代は、博之の方を一瞥して、にこっと笑って座席に着いた。