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目黒さんの心霊的事件簿ファイル

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目黒さん曰く、僕についていたものは本が読みたい欲望が多すぎるがあまりに彷徨っていたものだったらしい。
だから僕は多くの本を読むことに集中させ怒らせておとす、という危ない方法をさせたそうだ。
ついていたものだけがおとされて、僕だけが助かった、と。
本についてはあれらの作品は図書室で廃棄になるものを目黒さんがいただいたそうだ。日焼けしているものばかりで、手垢や開き癖がついていたり、表紙の癖が多くの人間に読まれていると確信した。そして目黒さんの口からページが僕の体にまとわりつくあの現象は九十九神の一種だと聞いた。廃棄寸前、読んでくれた人間に恩返し。と言ったような感じだと。その事について目黒さん聞くと、
「本はいいよ。知識になるからね。知識は荷物にはならないからできるだけ積んでおくとよいよ。かの有名なシエーラ・ラドグリーズもそう言っているからね」
と、変な返事が返ってきた。人の話を聞いていないなこの人。
僕は、本はあまり読まない方だけど少しずつ慣れようと思う。
本に限らず、物は大事にしよう。いつか恩返しがくるかもしれないから。

「やましい気持ちで物に触れているといつか罰が当たるぞ目白くん」
「あなたよりはまだマシだと思いますが。何かありますか目黒さん」


「この世界は、つくづくくだらなくて面白いよ。そう思わないか?」


今日も目黒さんは、くだらないと称した世界を見下して屋上を後にした。



心霊的事件簿ファイリング其の一。
→目黒さんの心霊的事件屋上相談室。