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目黒さんの心霊的事件簿ファイル

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場所は変わって生徒会室。
「お払いは後で私が頼んでおくから良いとして…目白くん、プールの噂は何か聞いたことあるかい?」
「ありがちな話ですけど4コースで水泳部の人や水泳の上手な人が足をひっぱられたりするっていう噂なら」
ふむ、と呟いて目黒さんは暫く何か考え込んでる。
「それは確かな情報なんだろうな?」
「はい。足にくっきりと何かの跡が残ってたりする人多いですよ」
目黒さんは次第に唸り始めた。目黒さんを唸らせる程何かあのプールにはあるのだろうか。
「…目白くん、これは厄介だぞ」
「どこら辺が厄介なんですか目黒さん」

「私、泳げないんだよ」

えっ。

あの目黒さんが。泳げない。
「…初耳です」
「だろうな」
僕はなんていう顔をしたらいいかわからなかった。
何でもできるであろう目黒さんが泳げない!と聞いて何て答えればいいのだろう。
「いやでも、今回プールに入る必要はありますか?」
「状況にもよる。それはまだわからないけど…厄介すぎる…どうしてプールなのだ…」
ぐぐ、とまだ目黒さんは唸ってる。
確かに、この世界に完璧という人間はいないと言うけれどもそれに目黒さんが当てはまると何故か違和感を覚える。
「泳ぐのは必要不可欠じゃないからな。この完璧である私と言われる私も不完全であるからによってより美しさが際立つだろう」
「まあ…近寄らなければ…別に問題無いですもんね…」
「水周りには集まりやすいからな。嫌いなんだよ。よって集ってくるしな」
この場合の水周りというのは家でいうお風呂やお手洗い、水を多く溜め込む所を目黒さんは差すらしい。
だからかの有名な達磨の話もその影響じゃないのか?と彼女は以前言っていた。


「まあ、今回情報は必要なさそうだな…目白くん、内心嬉しそうだな」
「扱き使われますからね。そりゃ嬉しいですよ」
「そう思ってくれても構わんさ。何せ私は忙しいからな」
書類に判子を押す仕事が忙しいというのか。

「ところで目白くん。水着は持ってるかい?」
「…男子のなら」
「律儀だねえ。まあいい、着替えておいでよ」
「プールの授業いつからか忘れたので…って、何で着替えるんですか」

「何って…君にやってもらうからだよ。つきものおとし」

えっ。