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目黒さんの心霊的事件簿ファイル

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目黒さんの心霊的事件簿プール棟相談室



「…今日も暑いな、」
目黒さんはこの間のパラソルと椅子とテーブルとプールサイドに置いてプールを見下ろしている。
「災難でしたね、プールの洗浄装置が動かないだなんて」
「全くだ…おかげで私が何時間も外に居なきゃいけないのだ…溶ける…」
目黒さんは長袖の白いシャツにいつものカーディガンと同じ色のベストに水色のスカート、黒のハイソックスだった。
流石に暑い夏では目黒さんもカーディガンとタイツを身に付ける訳にはいかなかったようだ。
それでも目黒さん、とわかってしまう辺り彼女は才色兼備。美しいから目の保養だ。
「何だ目白くん、私の夏服姿にキュンとしたか」
「その台詞で何もかも飛びましたよ」
そう。その台詞さえ無ければ。その性格さえ無ければモテモテであろうに目黒さんは自意識過剰なのだ。

「とにかく、洗浄装置が治って良かったですね。皆喜ぶと思いますよ」
「君も、じゃないのか。女子の水着姿が見たかったんじゃないのか」
「何ですかその思春期男子の願望みたいな」
「おや、違うのか」
「はい」

むしろ、目に毒すぎて見たくないっていうのが本望だ。

「ところで目白くん」
「何ですか目黒さん」

「プールのお払いは済ませておいてくれたかい」

…プールの授業、いつからだっけ。