からっ風と、繭の郷の子守唄 第96話~100話
からっ風と、繭の郷の子守唄(100)
「突然割り込んできた女医先生は、実は美和子の大先輩」
「大丈夫か、美和子?」
心配そうに覗き込む康平の目が、真正面に有る。
(あ・・・)美和子の頭が、突然、目の前の現実へ舞い戻って来る。
(そうでした・・・
千尋の病気の話をするために、このカフェへ康平を誘ったんだ。
さて。それでは、いったい、何から話しはじめましょうか・・・)
美和子が、中途半端な眠りから突然起こされたような、
けだるさを覚えている。
作品名:からっ風と、繭の郷の子守唄 第96話~100話 作家名:落合順平