返信不要。
まるで母親が子どもの粗相を
もう、しょうがないなぁとでも言うかのごとく
私はモモコとトモアキを思っていた。
トモアキといっしょになって
点の子を授かったとき確かに芽生えた母性が
くしくも父親とその浮気相手を包んでいる。
もしくは、その母性を殻にして
私の心をコーティングして守ってくれているような気がした。
はたまた
この一つしかない私の心のキャパシティを
無理やりグイグイと広げなければ
粉々になってしまうからなのか。
モモコが声をあげて泣き始めた。
会話が成り立たなくなったので、声をかけて電話を切った。
トモアキを向いた。
何に対しての言葉なのか
「ありがとう。ごめん。」と泣いていた。
終わったのだ。