からっ風と、繭の郷の子守唄 第76話~80話
からっ風と、繭の郷の子守唄(80)
「恋人たちの愛の教会と、式を挙げたばかりの新婚カップル」
「恋人たちのための教会が、軽井沢にはたくさんある。
明治19年、カナダ人の宣教師アレキサンダー・クラフト・ショーが
ここを偶然に訪れたことから、教会の歴史が始まった。
軽井沢の豊かな自然と爽やかな気候が、故郷と似ている事に
たいへん感銘を受けた。
友人や仲間の宣教師にこの地を紹介したことが、きっかけになった。
外国人達の避暑地として、別荘が建てられるようになった。
人が増えたことで、彼らの為の礼拝堂が必要になった。
最初に建てられたのが、銀座通りの外れにあるショー記念礼拝堂だ。
もうひとつ、堀辰夫氏の小説「木の十字架」に登場した聖パウロも有る。
『聖パウロで結婚すると、多くの人たちから祝福される』
という言葉は、君も聞いたことが有るだろう。
それを信じて、ここで挙式する人たちはあとを絶たない。
これから実際に、聖パウロ教会を見に行こうか?
天気はいいし、ちょっとした森林浴気分の散策になる」
作品名:からっ風と、繭の郷の子守唄 第76話~80話 作家名:落合順平