からっ風と、繭の郷の子守唄 第71話~75話
からっ風と、繭の郷の子守唄(72)
「美和子に訪れた人生の分岐点と、貞園の憂鬱」
ふたりがやってきたのはアーケード通りに昔からある喫茶店。
階段を上っていくと、懐かしい雰囲気の扉がふたりを出迎えてくれる。
24時間営業している喫茶店で、昼の時間帯は、買い物帰りの主婦たちが寄る。
夕方からは、勤め帰りのサラリーマンたちが寄り、深夜になちと、
呑龍マーケットで呑みすぎた人たちが、酔い覚ましのコーヒーを飲む。
読書にも向いているし、おしゃべりのための格好のスペースもある。
名物のカレーチーズ焼きと、自家製のハンバーグは絶品だ。
フードメニューも、喫茶店にしては充実している。
あべ静江が歌った『コーヒーショップで』をそのまま再現したような雰囲気が、
古い木造の店内に充満している。
作品名:からっ風と、繭の郷の子守唄 第71話~75話 作家名:落合順平