からっ風と、繭の郷の子守唄 第66話~70話
からっ風と、繭の郷の子守唄(68)
「大田市の名物焼きそばは、太麺でイカ墨のようにまっくろけ」
「これから行く石橋は石橋を叩いて渡る時の、石橋です。
老舗のひとつです。とても特徴的な麺を使っています
もしかしたら、衝撃を受けるかもしれません」
「焼きそばで、衝撃を受けるのですか?
想像がつきませんねぇ。いったどのようなものですか?」
「百聞は一見にしかず。出てくるまで一切秘密です。
いったい何が出てくるのか、その眼で確認してください」
太田市には、個性豊かな焼そば店が揃っている。
伝統の味から新しい味まで、各店舗でそれぞれの味を楽しむことができる。
これほどまで太田市に焼きそばが根付いてきた背景には、自動車メーカー
『富士重工』の存在が、きわめて大きい。
作品名:からっ風と、繭の郷の子守唄 第66話~70話 作家名:落合順平