ノブ・・第2部
ボクはクーラーのスイッチを入れて、軽い二日酔いでガンガンする頭をシャッキリさせようと、シャワーを浴びた。
シャワーを終えて、少しはさっぱりした。
「さて、どうするか」
と言ってもする事、しなきゃいけない事は差し当たって無かった。
「あ、そうだ・・恭子に手紙、書くか」
「五山の送り火の件も伝えなきゃ」
ボクは机にレポート用紙をひろげて、恭子に手紙を書いた。
五山の送り火は16日であること、京都市内は混雑するからおばちゃんが前日からの宿泊を勧めてくれたこと。
迷った挙句、恵子の墓参りに行った事と、そこでの諸々は、一切書かなかった。
「ゴメンな、恭子・・」
自分の気持ちが揺れている事を手紙に書くのが、ボクは怖かったのかもしれない。
文字にしてしまうと、その時点で確定してしまいそうな気もして。
「は〜、ズルいヤツだ・・オレは」
告白したら、どうなってしまうんだろう・・・。
「恭子は、呆れて軽蔑するんだろうな」
「きっと、泣きながらオレを嫌いになっちゃうのかな」
ボクは、恭子を失う事に耐えられる自信は、これっぽっちも無かった。
昼近い暑い中、ボクはアパートの近くのポストに手紙を投函した。
「ごめん、恭子」と呟きながら。
途中のマックでフィレオフィッシュとアイスコーヒーを買って、涼しい部屋に戻ってパクついたその時、電話のベルが鳴った。
「恭子か?それとも・・」
ボクは慌てて口の中のフィレオをアイスコーヒーで流し込み、受話器を上げた。
「はい、オガワですけど・・」
「ノブさん?」
「さゆり?!」
「ごめんなさい、我慢出来なくて・・かけてしまいました」
「ううん、いいよ、オレ1人だし」
オレも声聞きたかった・・とボクは自然に口に出していた。
「本当ですか?嬉しい!」
「夕べね、1人で飲んじゃってさ・・今二日酔い・・ハハ」
「でも、腹は減るんだね、今マック食べてた」
「マックって、あの三省堂の前の?」
「うん、近いからね」
「懐かしいな・・よく行きました、私も」
さゆりさんの声には、心底この辺りを懐かしむ気持ちが溢れていた。
一頻り御茶ノ水界隈の話題で盛り上がった後、さゆりさんは静かに切りだした。
「ノブさん?」
「うん、なに?」
「もしも・・私がそちらに行くとしたら、会って貰えますか?」
「え?!出て来る、いや出て来られるの?」
「はい、実は・・明後日から二日間、九段下のホテルで旅館組合の会合があるんです」
「本当は、私じゃなくて父が出席する予定だったんですけど・・」
「さすがに無理なので、私が代わりに」
ボクは受話器を握った手が、汗ばむのを感じていた。
でも、さゆりに会える!・・・心のどこかで、もう1人のボクが快哉を叫んでいた。
手に汗をかいたのは、恭子に対する気持ちの表れなんだろう。
しかし、会えるという事で小躍りしたくなった自分もいた。
「うん、会いたい・・」
「本当ですか?無理してませんか?」
「オレ、こんな時に嘘言わないよ」
「さゆりに会いたいし、抱きたい・・」
ボクは話しながらオチンチンが勃起してしまって、短パンは見事なテントを張っていた、痛い位に。
「嬉しい、ノブさん・・」
「ね、さゆり」
「はい?」
今、1人なの?とボクは聞いた。
「はい、自分の部屋からですから」
「会えると思ったら、嬉しくてオチンチン、勃起しちゃったよ」
「・・ノブさん」
「どうしてくれる?」
ボクは軽い気持ちで聞いたのだが、さゆりさんは違った受け止め方をした様で、少し間を置いて思いつめた様な声が返ってきた。
「命令・・して下さい」
「さゆり・・」
「さゆりはノブさんのモノです、こうしろ!と言われたら・・その通りにします」
ボクは、驚いて暫く声を出せなかった。
電話の向こうには、ボクの命令を待つさゆりさんがいる・・・。
よし・・・ボクは短パンとトランクスを一気に下した。
「さゆり、脱いだよ・・・オチンチン丸出しだ」
「コイツを、どうしたい?言って」
「ノブさん、さゆりは、その・・・オチンチン、舐めたいです」
「うん、舐めてくれ、さゆり・・」
受話器の向こうから、指でもしゃぶっているのか?小さくペチャペチャ・・と言う音が聞こえてきた。
ボクは暫くそのイヤらしい音を聞きながら、ゆっくりとオチンチンを弄った。
「ふ〜〜、気持ちいい、上手だよ、さゆり」
「どうやって、その音・・出してるんだ?」
「指を、ノブさんのオチンチンと思って舐めてます・・」
「ノブさん・・」
「さゆり?」
「・・はい」
いま、どんな格好?とボクは聞いた。
「・・上下、ジャージです」
「あのブルーのか?」
「はい」
ボクは思い切って命令した。
「さゆり、横になれる?」
「・・はい」
「横になりました」
「じゃ、受話器を左手に持って・・右手をジャージの中に入れて?!」
「はい・・」
入れました・・と恥ずかしそうにさゆりさんが答えた。
「パンティーの上から右の掌全体で、オマン子を包む様に」
「はい・・」
「そしたら、ゆっくり動かして」
さゆりさんは無言だったが、暫くして大きくなった鼻息が聞こえてきた。
「・・ノブさん」
「どう?」
「はい、気持ちいいです」
「じゃ今度は、中指をクリちゃんに当てて・・」
「・・んん〜、いいです・・ノブさん」
受話器の向こうからのさゆりさんの声が段々とかすれてきて、半分が吐息になってきた。
それを聞きながら、いよいよボクのオチンチンも脈打ちだして・・・。
「さゆり?」
「はい、あん・・・」
「ジャージとパンティー、下して・・」
「はい・・」
ごそごそと音が聞こえた。
「・・脱ぎました」
「足、開いて」
「はい・・」
「さゆりのオマン子がどうなってるの?」
「・・さゆりのオマンコは・・」
「うん」
「濡れてます、ヌルヌルに・・んん〜!」
「中指でクリちゃんを押して、ゆっくり」
「・・はい、あ〜〜ん、ノブさん」
「さゆり、今、どんな格好で何をして何をしてるのか言って」
「・・はい、さゆりは・・ノブさんの声聞きながら・・」
「仰向けに寝そべって・・足を開いて、んん〜〜!」
「足を開いて?それから?」
「右手で・・オ・オマンコ弄ってます〜!ア〜ン!」
ボクはその姿を想像しながら、オチンチンをこするスピードが自然に速くなった。
「さゆり・・いいよ、凄くイヤらしい」
「・・ノブさん、さゆりは・・さゆりは・・んん〜〜!」
「ふ〜、いいよ、さゆり」
さゆりさんのイヤらしい声を聞きながらオチンチンをしごいていたら、突然・・ほんとにいきなりクライマックスの大波が訪れて、ボクは、一気に射精してしまった。
「え・ええ〜?!」ボクは思いもしなかった射精に、心底驚いた。
でも、寝台のシーツにはぶちまけられた精液が拡がっていた。
「・・うわ、こんなのって」
受話器の向こうからは、さゆりさんの色っぽい呻き声が相変わらず聞こえてて、ボクは暫くポカン・・と聞いていた。
「さゆり?」
「はい、ノブさん・・ん〜!」
「オレ、ごめん・・先にいっちゃったよ、突然・・・」
「嬉しい、さゆりの声に感じてくれたんですか?」