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お蔵出し短編集
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それっきりオレたちは言葉を失った。
オレは相変わらず柵に座り、その子はオレの隣で同じように腰掛け、公園の端から町の端へ、夜明けを、陽の登りを望んでいる。
辺りが白んでくる。
鳥のさえずりが、どこからともなく聞こえてくる。
夜が終わろうとしている。
作品名:
お蔵出し短編集
作家名:
匿川 名