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第二章 サイドストーリーは突然に

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「え・・?」
私はせっぱつまった気持ちでもうどうしていいか分からなくなって
本当に目の前が真っ暗になった

「え、涙・・?」
ヒロキが私の涙を見て慌てて、ポケットをからハンカチを出した

あっというまに私の目から涙のしずくが次から次へと零れ落ち、止まらなくなってしまった

「ごめん・・ヒロキ」
「どうしたの? なんで? これくらいのことで・・」
そういいながら、私の涙を拭いてくれた。

ヒロキはすぐ横に座って背中をさすり「大丈夫?」と心配して私の顔を覗き込んだ。

私はヒロキの顔をまともに見れなくて うつむいたままだまりこんでいた。

「どうしたの**子、なんで急に泣いちゃうの?
理由言わないと・・僕、どうしていいか分からないよ」
私は、涙をとめようとするけど
どうしてだか、涙腺が壊れてしまったみたいにいうことを聞かない

「さっきの、コーヒーをこぼしちゃったのに
びっくりして泣いちゃってるの?それとも
何か他に理由でも・・あるの?」

そのヒロキの言葉に思わずはっとして顔をあげたけど
何をどう言ったらいいか検討もつかなかった。

「分かったよ、何も言わないでいいから・・**子、顔、涙が・・」
そういうとヒロキは自分の大きな体で私を隠すように
お店の中へつれていってくれた

「外で待ってるから、ゆっくり気持ちを落ちつけてきなよ」
って言ってくれたヒロキ

「ごめんね、ヒロキ。あのね・・」
「いいから、あとで・・」
私が話そうとするのを遮るようにヒロキは言うと
ニコっと笑って頭をよしよしっていうように、優しくなでてくれて外へ出て言った。

私はお手洗いを借りて、涙で崩れたお化粧を直した

「なんて言おう、ヒロキに。指輪のこと・・」
問題はそれだ
一息ついて、だいぶ心が落ち着いてきたので 私はヒロキの元に戻ることにした。

そして、扉の前に向かって歩きだしたその瞬間・・
「**子。」
「リョウセイさん!?」

店内の席になにげなく座ってこちらを見ているのはリョウセイさんだった。

「これ・・返して欲しい?」
「え!?」

彼が手にヒラヒラさせていたものは
さっき彼が投げたはずの私の指輪だった


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