小説が読める!投稿できる!小説家(novelist)の小説投稿コミュニティ!

二次創作小説 https://2.novelist.jp/ | 官能小説 https://r18.novelist.jp/
オンライン小説投稿サイト「novelist.jp(ノベリスト・ジェイピー)」

ギブアンドテイク【後編】

INDEX|7ページ/37ページ|

次のページ前のページ
 
あれ。


「なんで俺は今日の献立自慢されてんの」

「今日は仕事早く上がれて、料理したからさ。冷凍保存できるハンバーグだよ」

「……あてつけか」


なんなら、ごはん今から食べに来る?と口がすべりそうになって、慌てて飲み込んだ。

今は8時過ぎで、昨日と同じくらいの時間に電話したら第一声に「通信会社同じだよな、通話料かかんねーよな」と確認されたのはちょっとおもしろかった。

昨日の今日で話のテンポを思い出したからか、ずっと話しやすい。


「ちゃんと部屋片付けてんのか」

「片付けてるよ。自分の部屋で寝てるよ。高峰こそ、ちゃんと食べてんの?」

「……食べてる食べてる」


絶対嘘だ。

高峰は不都合があると、嘘をつくために反応が遅れるから。

早く料理上手の彼女を……


「今週末、こっちくる?」


心の中の自分の言葉にかぶせて、そんな提案を思い付いた。


「は?」

「どうせまともなもの食べてないんでしょ。土日で東京来なよ」

「無理。今週末は休日出勤で仕事があるから」


我ながらナイスアイディアと思ったのに、即却下された。

なんだ、来れないのか……来たくないのか。