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ギブアンドテイク【後編】

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血筋をなめていた。


「わあ……!これ、由菜ちゃんが作ったの!?すごい!」

「だろ!滝本は料理はうまいんだよ!」

「でっしょー?由菜は料理はできるんですよ!」


高峰母の言葉につられて、高峰とお母さんがテーブルに身を乗り出してべたぼめする。

いや、「料理は」って、ほめられてる気がしないんだけど。

テーブルに並んだそうめん、シチューの他に、彼が好きなクリームコロッケとかクリーム煮とか、ホワイトソース料理が占めるーーなんて季節はずれ。


「でも、ごめんなさい。帰ってそうそうに熱いのばっかり」


そうめんって言うから、さっぱりしたものが食べたかったよね。

嫌われたらどうしてくれるんだ!と責めるつもりで見たのに、高峰はいつもどおりおいしそうに食べるだけ。

のんきなやつ。


「好物が並んでて、うれしいよ。ありがとう」

「あ、いや、とんでもないです」

「おかわり」


え、高峰のお父さん、食べるの早くない?

父子そろってこれか。


「ふふっ!高峰のお父さん、高峰みたい」

「は?何ダジャレみたいなこと言ってんの」

「だって、早食いだし大食いだし、季節にかまわずシチュー食べたがるんだもん」